なぜ多くの人が、パナメーラよりSクラスを選ぶのか?

パナメーラと◯◯車を比較
ある日ふと、疑問が湧いた。

パナメーラはこんなにいい車なのに、なぜ多くの人が、同格とされるメルセデス・ベンツSクラスを買うのだろう。(Sクラスの方が若干価格は安いか)「みんな、もっとパナメーラを買うべきだ」とずっと思っていた。

先日、岡崎五朗さんの番組で、ポルシェジャパンの七五三木社長が「新型パナメーラの販売が好調」とおっしゃっていたので、以前よりもパナメーラの人気は出てきているのかもしれない。とはいえ、街なかでは、圧倒的にSクラスの方をよく見かける。私の感覚では、「Sクラス15台に対して、パナメーラ1台くらいかな…」と思っていたのだが、こんなデータがあった。

2016年、メルセデス・ベンツの世界新車販売台数は、6年連続で年間販売の記録を更新する222万8367台。一方で、2016年ポルシェの年間販売台数は、23万7778台で過去最高。

えぇ〜!!!桁が一個違うのぉー!?そら街なかで見かけないわけだ。Sクラス、パナメーラのそれぞれの台数までは調べなかったけど(モータージャーナリストではないのでさすがにそこまでは…)単純に考えれば、市場に出回っている台数には、10倍ほどの違いがあるんだろう。

なぜ、パナメーラではなくSクラスを買うの?

ということで、なぜ多くの人が、パナメーラではなくSクラスを買うの自分なりに考えてみた。

1)納車までの期間の違い
ポルシェは納車までに時間がかかることで有名だ。パナメーラも、納車まで早くて半年、我が家の場合は10ヶ月待ち。各ディーラーへの割当で「あなたのところは月に●台」と決まっているので、はやく欲しくても、お客は待つしか無い。「今すぐにラグジュアリーセダンが欲しい」という人はそりゃSクラスにしたほうが、すぐに手元に届くんだろう。

2)ラグジュアリーを求める人の多くは、走りの楽しさまで求めない
Sクラスに乗っている人をみると、明らかに「お抱え運転手っぽい」人が運転していて、どこかの企業の会長っぽい人が後部座席に座っていたりする。シートもラグジュアリーで、ソファのように乗り心地も良く、ゆっくり仕事のこと考えたり、パソコンを開いて仕事をしたりできるんだろう。

でもパナメーラは違う。ラクジュアリーを求めつつも、「走りも楽しめる」設計になっている。後部座席はゆったりしているとはいえ、ソファとは違うし、1つ1つが独立したシートになっていて、まるでそのまま運転席を持ってきたかのよう。パナメーラに乗っている人で、お抱え運転手が運転して、自分は後部座席に座っているというのは、今まで見たことがない。

世の中に、それを良しとする人、つまり、「ラクジュアリーと走りの両方を求める人」が、どのくらいいるだろうか。数は分からないが、マイナーであることは確かだ。

3)目に触れる回数の違い
よくテレビCMなどでも言われるが、接触回数が多いほうが、その商品やサービスに対して親近感や信頼感が湧く。となると、新車を購入する時点でも、よく知らないパナメーラより、街なかでよく見かけるSクラスのほうが選択肢に入りやすいだろう。

4)ポルシェは値引きをしない
他ディーラーに行くとだいたいこんな話になる。「今月決めてもらえたら、●●万円お安くしますんで!」でも、ポルシェではあっさりこう言われた。「うちでは、値引きはできませんので」まるで「値引きとか言うんだったら、買ってもらわなくて結構」と言われているような突き放し感があった(爆)

…と考えたところで、こう思った。

私は、パナメーラ乗りが増えてほしいのか?

…答えは「否」である。

ポルシェには、どこまでもポルシェであり続けてほしい。

なぜならパナメーラには、どこまでも、いつまでも、素晴らしいクルマであり続けてほしいから。ポルシェが良いクルマを創り続けられるのは、販売台数や販売戦略が大きく関係していると思う。

販売台数をむやみに増やさない
→市場に過剰に出回らないため希少価値が高い
→中古でも値落ちが少ない
→高粗利を保てるのでポルシェ本体は儲かる
→技術開発にお金を投資できる
→インセンティブが出て社員も士気が上がる
→さらに素晴らしい車を開発できる
→お客が感動する
→お客は一度ポルシェに乗るとポルシェから離れられない
→買い替えは絶対ポルシェに乗るというコアファンが増える
→新型が発表された時点で、試乗もしていないのに予約注文する人がある一定数いる
→需要と供給のバランスを読みやすくなる
→市場に過剰に出回らないため希少価値が高い…

このサイクルがあるから、ポルシェは良い車を作り続けられるのだと思う。「みんな、もっとパナメーラを買うべきだ」とずっと思っていたけど、

否、分かる人だけがパナメーラに乗ればいいという結論になった。

チャンチャン。

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