珈琲店で夫婦喧嘩に遭遇した

先日、近所の珈琲豆屋さんにコーヒーを買いに行った。近くに駐車場がないので、裏に縦列駐車するしかないのだが、側に行くと既にマカンが停まっていた。「あ、マカンが停まってる」と何気なく思って珈琲屋に入ると、すごい剣幕の甲高い女性の声が店中に響いていた。

なんで私の新車のマカンのホイールをガリっといくかな〜！信じられへん！

レジで男性がお金を払いながら、小さな声で「ごめん。」と言っていた。男性は若手社長っぽい雰囲気で、女性は、30代半ばのキレイめセレブ主婦という感じ（あくまでイメージ）、夫婦なんだろうなぁ。そしてあの停まっていたマカンのホイール、ガリッといってしまったのか。

そんな風に見えなかったけどなぁ可哀想に。なおも妻の攻撃は続く。

珈琲屋の前にギリギリに停めることしか考えてなかったんやろ？”私の”マカンやのにー信じられへん！

いやまぁな、後続車の迷惑にならないように、ギリギリに停めようとするわな。依然、妻の怒りはおさまらない。

よりによって”私の”新車のマカンを、もうほんまありえへん！

珈琲屋の狭い空間で、夫婦喧嘩を見せつけられるとは、なんともばつが悪い。店員さんも気まずそうで、私の注文をちょっと離れた場所から小さな声で聞いてくれたりして、「いや、なんでこっちがこんな気を遣わないかんねん」と思っているうちに、だんだん腹が立ってきた。

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「っていうか”私の”マカン、”私の”マカンって、あなたがお金を出して買ったのですか？」

…いや買ったかもしれないけど、あの雰囲気はセレブ主婦っぽかったし、働く女性や、稼いでる女社長の雰囲気ではなかった。（勝手なイメージだ）主婦で、自分で貯金して、自分で買ったかもしれないけど、車好きな女性が自分のお金でポルシェ買うなら、911やボクスターやケイマンだろう。マカンってことは、絶対夫が妻用に買ってくれた車なはずだ。（これも勝手なイメージだ）

ポルシェ・マカンに乗れるなんて、めちゃくちゃ有難く贅沢なことなのに、夫がホイールこすったぐらいでそんなに怒らんでも。追突や、人を巻き込んだ交通事故じゃなかったわけだし、むしろ不幸中の幸いと思えないかね。
そんなにずっとキーキー言ってたら、今は稼いでる旦那さんでもだんだん運気下がって、絶対商売もうまくいかなくなる。そうなると、愛車マカンも手放さんといかんようになる。
っていうか夫婦喧嘩したいなら、家でやってくれ！

なんてよー言わんので、心の中でふつふつと苛立っていたのだが…

逆だったらどうだろう？

と、ふと。…実は奥さんがすごく稼いでて、旦那さんを養っていて、マカンがずっと欲しくてほしくて、頑張って貯金してやっと手に入れたマカンなのに、夫が新車の状態でホイールをすって、修理代も全部奥さんが払わないといけないとしたら…

……

そら、怒るわな。

外野が勝手な推測で、夫婦について決めつけてはいけないと思う今日このごろである。