ただただ、ポルシェが大好き−ポルシェサポーターズfileVol1.b-force笹辺一郎さん

ポルシェ整備のビーフォース
インタビュー

皆さんこんにちは。「ポルシェがわが家にやってきた」ブログ管理人のMinaです。さてこの度、ポルシェを陰で支える皆さんへのインタビュー「ポルシェサポーターズfile」企画をスタートさせました。第一弾は、兵庫県神戸市でポルシェメインの整備工場を営むb-force(ビーフォース)の笹辺一郎さん。ポルシェが大好きで、整備工場まで始るとは…溢れるポルシェ愛を、余すこと無く語って頂きました!

Chapter1.今

1-1:b-forceについて

ービーフォースのサービス内容は?
主には、メンテナンス、車検整備、中古車販売、パーツ販売です。僕がポルシェ好きなのでポルシェを取り扱うことが多いですが、お客様から依頼があれば、BMW、VW、メルセデス・ベンツといった他のメーカーの整備もします。またポルシェの中でも「空冷のみ」「911のみ」といったお店もありますが、うちは914.924.944.968、パナメーラでも、カイエンでも、基本的にはなんでもお受けしています。

ー整備の依頼って具体的はどんなのがあるの?
例えば、今お店の前に置いてあるボクスターは「幌がしまらなくなった」とオーナーさんから連絡があったものです。また「自分の好きなオイルを入れたい」ということで、持ち込みでオイル交換にこられるお客様もおられます。「ディーラーでは絶対にやってもらえないので、ビーフォースさんに頼みに来た」というお客さんも多いですね。古い空冷ポルシェのオーバーホールをすることもありますよ。

1-2:空冷と水冷について

ー空冷と水冷は何が違うの?ポルシェは空冷だ!というファンも多いと聞くけど…
「空冷」「水冷」というのは、エンジンの冷やし方のことを言います。空冷ポルシェの場合は、エンジン自体にフィンがついていて、その名の通り「空気」をいれてエンジンを冷やします。一方で水冷は、クーラント液といった冷却水でエンジンの熱をとってあげるんです。
ポルシェの市販車は長年、RR(エンジンを車体後部に搭載,後輪駆動)の空冷水平対向6気筒だったので、それがポルシェのアイデンティティだった部分は大きいと思います。また、他社はほぼ水冷に移行した中で「ポルシェだけは空冷を貫いている」という点も、ファンにとっては大きかったでしょうね。
とはいえ、空冷では、馬力や熱効率の面でこれ以上性能を上げるのは限界という状態だったので、97年発売のポルシェが「最後の空冷ポルシェ」となりました。水冷にしたことで冷却効率がよくなり、それ以降は排気量を下げても馬力が上がるようになっていったようですね。

ーそして以前の空冷ポルシェも未だ健在というのがすごい…
ポルシェは、レストア部門にも力をいれているので、昔の部品の多くがいまでも取り寄せ可能です。またお客様も「大事な空冷ポルシェに長く乗り続けたい」という思いでうちに依頼して下さるので、僕たちもそのお客様の想いにしっかり応えたいですね。

Chapter2.これまで

2-1:ポルシェに魅了されるまで

ー子どものから車が好きだったの??
はい、好きでした。今から40年前、僕が10歳の頃、世間はスーパーカーブームでした。僕も含めて多く子どもたちが、スーパーカーの虜になっていましたね。当時僕が通っていた小学校は国道43号線沿いにあったので、休み時間のたびに友達と窓から身を乗りだして、道路を走るスーパーカーをよく眺めていました。ただ子どもの頃はランボルギーニが好きでね。音がとてもかっこ良かったんですよ。ポルシェは…そこまで好きというわけではありませんでした。
当時「サーキットの狼」という漫画をよく読んでいたんですが、主人公はロータスヨーロッパに乗っていて、ライバルはだいたいポルシェに乗っていて…(笑)懐かしいですね。

ーランボールギーニが好きだったのに、なぜポルシェファンに?
20歳のある日、友人と国産車で夜中の名神高速を走って帰っていた時、前方にポルシェ911SCの姿を見つけました。そこで友人と「ポルシェ抜こうぜ!」ということになり、180kmくらい出して必死で追い抜こうとしたんですね。国産車で180km出そうもんなら、車体はガタガタで大変でしたが(笑)
で、なんとかポルシェを抜くことができて、「よっしゃ!ポルシェ抜いたったー!」と喜んだのもつかの間、次の瞬間にはそのポルシェにすごいスピードでぶち抜かれてしまいました(笑)
体を沈み込ませて、凄まじい加速力で抜き去っていったポルシェを見た時「これがポルシェかー!」と感動して、それ以来ポルシェのファンになりました。

2-2:車屋での出会い

ーでは、そこからはポルシェを買うことが目標に?
そうですね。欲しかったのですが、値段もそれなりにするので当然すぐには買えなくて。しばらくは国産車に乗っていました。ただその車で事故してしまい、次に何に乗ろうかなと考えていた時、既に911に乗っている友人をみて「やっぱりポルシェがいいな」と思うようになりました。
とはいえ、ポルシェは高くて手が届かないので、当時父親が乗っていたフォルクスワーゲンビートルを改造して乗ることにしました。もとはポルシェが作った車だから、まぁポルシェみたいなもんだろうって(笑)
早速、フォルクスワーゲンワーゲンのチューニングをしてくれるお店に連絡しましたが「忙しいから無理だ」と取り合ってもらえず…そんな時、ポルシェ914が中古車雑誌に出ていてるのを見つけました。ワーゲンのエンジンを積んでいることから通称、ワーゲンポルシェと言われるポルシェなのですが、近くで置いている輸入車販売店に見に行きました。ところが、見に行った時には既に売れてしまっていたんですよね。

ーえー残念…!!
でもどうしても諦めきれなくて、1年後にもう一度そのお店に行ってみました。するとオーナーが「自分、去年も来たなー!」と覚えていてくれて「今、ワーゲンポルシェあります?」と聞いたら「ちょうど1台輸入したのがある!」とのことで。金額的にも手が届く値段だったので、そのワーゲンポルシェを購入しました。
そこからは、自分でオーディオをつけたり、少しずついじるようになり、そうこうしているうちに、勤めていた会社がバブルのあおりで潰れてしまいましてね。
その後、平日にポルシェを買ったそのお店にオイル交換に行ったところ、オーナーから「平日に何してるん?」と聞かれて「実は会社がなくなってしまった」というと「うちで働いたら?」と言って頂いて、そこで働くことになりました。23歳でした。

ーそのお店で、整備の仕事のことを勉強したの?
まぁ、そうですね。そのお店はもともと修理屋だったので、技術的なことはたくさん学ぶことができました。また、アメリカへの視察や仕入れにも同行することができ、とても貴重な経験をさせてもらいました。ディーラーであれば、入社したてでそんな経験はさせてもらえないですから。
また、これまで僕が働いていた職場は、ケーキ店やアパレル会社で、早朝から深夜まで働いたり、毎日営業に行って断られたり、精神的にも体力的にも大変だったので、それに比べて車屋は天国だなーと思いましたね。家も近いし、大好きな車をいじれるし、営業はしなくてもいいし、早朝から深夜まで働くこともないのに、お給料までもらえるという(笑)いやー幸せでしたね。
とはいえ、この道に入った年齢が世間一般からすると遅かったので「はやくその差を埋めなければ」と、本を買って一生懸命勉強しました。

2-3:車屋での出会い

ーその頃から、将来は独立しようと思っていた?
はい。社会人になる前から「将来は自分で何かやりたい」と思っていました。結局そのお店は3年ほどで退職し、次にポルシェの改造やチューニングをする豊中のお店で働き始めました。ただお店の敷地が狭かったので、川西の広い敷地に移転することになり「良し!今からここでお店をやるぞ!」となった途端…メインで運営する人が辞めてしまったんですね。
「もう契約もしたから引き返せない」ということで、僕と、当時のアルバイトと、オーナーの3人で、そこを切り盛りすることになりました。
当時はお客さんが来たら、その後ご飯を食べに行って、その足で山道を走りに行ったり、サーキットで知り合ったお客様の車をカスタムしたり…阪神大震災もあって大変でしたが、なんとかみんなで頑張って、僕はそこで6年間働きました。

ーその後、独立してビーフォースを始めたの?
はい。2000年12月、33歳でビーフォースを始めました。前職ではハードなチューニングや改造ばかりやっていたので、ここではそういったことは極力したくないと思っていました。改造度合いが激しくなれば、お金もかかりますし、元にも戻らなくなってしまいます。また、ポルシェに乗っている人は、改造せず購入した状態で乗る人のほうが多いですしね。
といっても最初はお客さんはゼロ。車屋や中古車販売店に営業に行き仕事をもらうようにして、最初の5年は車屋からもらった仕事、納車前の車検、点検がメインで、そのうち少しずつお客様が増えてきて、今に至ります。
最近このあたりは、古くからの酒蔵を見に来る外国人の観光客がよく通るようになったのですが、この前はカナダ人の観光客から「写真を撮らせてくれ!」と言われて(笑)そうやって観光客からも声をかけてもらえるのは、嬉しいですよね。

Chapter3.これから

3-1:今後の展望

ー今後、お店をどうしていきたい?
創業当初から変わりませんが「お客様がやりたいと望むことをやってあげられるお店であり続けたい」と思っています。ディーラーではなくうちだからこそ出来ることを大事にしたい。例えばディーラーに行くと「あやしい箇所は全て交換してしましょう!」と言われ、車検整備や修理の費用は高額になります。
でも「そりゃ100したほうがベストだけど、必要最低限70でも大丈夫」ということも多いんですよね。そのことをしっかりお客様に説明した上で、交換するのか、もう少し様子を見るのか、お客様に判断してもらっています。そのために、日頃からお客様との対話を大切にして、何でも気軽に相談してもらえる関係性を築いています。

ーこれからのポルシェに願うこと、期待することは何?
時代の流れや環境問題のことがあるので、今後のポルシェがハイブリッドカーや電気自動車を開発するのは当然ですが、同時に「古いポルシェであっても、レストアして長く乗り続ける」ということも大切にし続けてもらいたいですね。ポルシェは、他社に先駆けてクラシックカーをレストアする部門を作り力を入れています。今でも356の部品を取り寄せることが可能ですし、古くて部品が無くてもオーダーが多ければその部品を新たに作ることもある。そういった姿勢は貫いてもらいたいですね。あとは、レースにも出続けてほしいですよね。

ーでは最後に、「あなたにとってポルシェとは?」
えー難しい質問ですねぇ。そんなこと考えたこともなかったからなぁ。今はポルシェに囲まれて仕事をしているので「憧れ」とも違うし「目標」でもないし…ただただ、「ポルシェが大好き」です!(笑)
子どもの頃は、フェラーリやランボルギーニが好きでしたが、やっぱり今はポルシェがいい。自分にフィットする感じがするんですよね。あと、ポルシェオーナーって良い人が多いですしね(笑)これからもポルシェに囲まれながら、良い仕事をを続けていきたいです。

【ブログ管理人の所感】
ポルシェ愛をひしひしと感じたインタビューでした。「古いポルシェであっても、レストアして長く乗り続けたいオーナーの想いを形にする」素晴らしい仕事をされているb-forceの笹辺さん。たいへん気さくな社長で「気軽にお電話下さい」とのことなので、皆さんも一度、足を運んでみてはいかがでしょうか?

【b-forceについて】
・会社名:b-force(ビーフォース)
・代表:笹辺一郎
・事業内容:メンテナンス サービス 車検、中古車販売、パーツ 販売
・所在地:兵庫県神戸市東灘区御影塚町3-11-13
・電話:078-858-9930(お気軽にお電話下さい)
・営業時間:10時〜17時(祝日休)
・公式HP:http://www.eonet.ne.jp/~b-force/profile.html

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