大型セダンを運転する女性を対向車線から見た時、大げさではなく、顔から上しか見えていないことも多い。たいがい上半身はハンドルの下に沈んでいる。「あれ?子どもが運転してるのかな?」と勘違いしてしまうほど、姿が見えないこともあるが、あの状態で、本当にちゃんと前方が見えているのだろうか…
ある時、「何で大型セダンを運転する女性は、あんな座高が低くて沈みこんでるんやろう。ちゃんと、前見えてるんやろうか?」と夫に聞いてみたところ、こんな風に言われた。
そうやけど…偉そうに言ってる自分も沈んでるからな。
…えっ…ヽ(゚Д゚ )!?
「い、いや、ちゃんと前見えてるし、私は沈んでへんで」と言い張ったが、他のマダムと同じく、顔しか見えていないそうだ。そしてこう言われた。
大型セダンを運転する女性の多くは、旦那さんが運転した後、シートの前後調整だけして乗ってると思うんや。でも、それはあかん。シートの上下やハンドルの前後の調整もせないかん。正しいドライビングポジションについて知っとかんと、ほんまに危ないからな。
…ドライブポジション…そんなこと、考えたことも無かった。
と思いながら、ある時シート位置をしっかり調整してみると、私はかなり前のめりで、しかもシートに沈みながら運転していたことがわかった。また、シートの上下を調整し視界が高くなることで、格段に運転がしやすくなった。さすがにカイエンやマカンとまではいかないけど、車高が少し高い車を運転している気になるほどだった。
ドライビングポジションについては、この動画で詳しく分かりやすく説明がされている。
この動画によると、エンジンをかける前に、まずはドライビングポジションを完璧にしておくことが大切らしい。私は何も考えずにエンジンをかけていたけど、違うのだな。大きくは
①ステアリングと手首の関係
②ペダルを問題なく踏めるシートポジション
③カーブを曲がることを想定したステアリングの位置
④ステアリングを持つ位置
について解説されている。こういったことをしっかり調整していれば、カーブを曲がるときにも、直線でも、正しく運転できるそうだ。また、シートに肩がちゃんとついた状態で運転できるかどうかも重要らしい。そうすれば、カーブを曲がるときに、腕の力だけでなく肩から力を加えることができて、安定してカーブ走行ができる。
ものは試しにやってみると、確かに運転がやりやすかった。ポルシェは、他のスーパーカー等に比べると普通に運転がしやすい車だと思うが、さらに運転が楽になり、ハンドリングに1ミリの狂いもなくなったように感じた。
そして、ドライビングポジションを意識するようになって気づいたのだが、高速道路でポルシェを見かけた時、追い越し際にふと目をやると、たいていのドライバーは、この正しいドライビングポジションで運転をしているのだ。
なるほどなー。走りを楽しむだけではなく、安全のためにも、ドライビングポジションはものすごく大事なのだと思う今日のこのごろである。
(その後、ドライビングポジションのポイントについて詳しい記事を書きました↓↓↓)