1977年からイギリスBBCで放映されている自動車番組「トップギア」。
日本では、BSフジで再放送も含めてちょくちょく放映されている。2016年からは新生トップギアがスタートしているが、2015年までの司会者3人組(ジェレミー・クラークソン、リチャード・ハモンド、ジェームス・メイ)がかなり面白かった。実際1988年からジェレミー・クラークソンが加わって、番組が途端に面白くなって人気に火がついたらしい。
番組の人気の理由は、おそらくこのおじさん3人組のハチャメチャぶりだと思う。もう良い年のおじさんたちが、少年のように好き勝手する様子は見ていて笑えるし、こんなことが許容されてきたBBCってすごいと思う。見どころとしては…
「5000ポンドでトラックを買い、3人が各自でカスタマイズしてドリフト走行や坂道発進など、さまざまな無理難題に挑戦する」とか、
(トラック燃えてるしw)
「ベトナムの長距離レースで、時にいかだにのりながら、完走を目指す」とか、
(これ落ちたらどうするんだろう)
「イギリスの鉄道利用者が少ないという問題を解決するために、ジャガーXJSやアウディS8を使って列車作りに挑戦する」とか、
(最終的に車で作った列車は大破)
これは日本ではまずアウトだと思われる企画ばかりだ。番組の予算もすごいんだろうなぁ。
「歯に衣着せない」というレベルを完全に超えて、気に入らない車はこてんぱんに、ボロカスに、言う。プリウスの回の時は、ボロクソに言われた後に、マシンガンでボコボコに狙撃されて蜂の巣みたいにされていた((((;゚Д゚))))
あとは、こんな名言も。
クラシックカーは愛犬と同様、いずれ期待を裏切って死ぬ。
とか
人は結婚と育児を経験し、ミニバンに乗って死ぬ
とか(笑)確かになぁ…むちゃくちゃ言ってるようで、的を得ていたりするから、なるほどと思えるのだろう。
有名人が車を運転してテストトラック1周のタイムを競う恒例企画があるのだが、ゲストには毎回、有名スポーツ選手・歌手・俳優・コメディアン・政治家などが来る。以前はキャメロン・ディアスとトム・クルーズが2人で出ていた回もあった。(そしてトム・クルーズの走りがまたうまかったという)
画像出典:TopGear
では、番組内でポルシェはどう評価されたか。司会のジェレミー・クラークソンはポルシェが嫌い(メルセデス・ベンツが好き)なので、毎回ボロクソではあるんだけど、一方で「あーたしかにそう言われればそうかもな」と納得してしまったりする(笑)
■ポルシェのデザインについて
ポルシェにはデザイナーなど存在しないのではないかと思うこともよくある。思うに、芸術など学んだこともない人間なのではないだろうか。
■カイエンのデザインについて
今のポルシェの多分に漏れず、デザインはあまり良くない。2週間前に死んだアナグマの死骸と同じくらいに醜い。(2010年)
■パナメーラについて
パナメーラのデザインは911の水死体のよう。体がぶよぶよに膨らんでいる。結局のところ、この車は皮を引き剥がした猿と同じくらいに醜い。ルーマニアまでこの車に乗って行ってみたのだが、非常に優秀な車だと感じた。しかしこれは、ブサイクな人に対して心が綺麗だと褒めるような話だ。(2009年)
その他にも、ジェームス・メイが「最近の車がつまらない理由」についてこんな風に言っている。(これは何かのインタビューなのかなー)
車好きじゃない奴が企画をして、
車好きじゃない奴が設計をして、
車好きじゃない奴が開発をして、
車好きじゃない奴がテストをして、
車好きじゃない奴が製造をして、
車好きじゃない奴が検査をして、
車好きじゃない奴が売るからだ。
夫は「その通りだ!」と言っていた(笑)
そう考えると、日本の車番組は真面目というか…バラエティにとんだ企画をしているわけでもないし、やはり関係者のことを考えてオブラートに包んだ表現をすることも多い。
だから「そんな日本の車番組には飽きたなー」という人は、トップギアを見てみると面白いと思う。ただ、2015年にジェレミー・クラークソンと番組側がもめたらしく、現在この3人はトップギアを降板し、Amazon限定配信の「グランド・ツアー」を担当している。現在の新生トップギアは、評価はあまり高くないようだけど、前のよりちゃんとした企画をしているし(前がひどすぎたか)、レビューもまじめなので、私はいいんじゃないかなーと思う。
ぜひご覧あれ〜。