ポルシェ・ボクスター

マニュアル車(MT車)のクラッチの重さと操作のしやすさ

ポルシェのマニュアル車にも

私が現在よく乗っているクルマは、人生初の愛車となるBMW320i(F30)のマニュアル車なのだが、同じくマニュアル仕様のポルシェ ボクスターGTS(981)や、911 GT3(991後期型)も、お陰様で普通に運転できるようになった。

つい1年前までは、全くマニュアル車が運転できず、「運動神経の悪い私には、マニュアル車の運転なんて一生無理だ」と卑屈になり、なかば諦めていたが、やはりなんでも慣れなのだな。

320iを購入し、毎日のように乗るようになってからは、マニュアル操作への苦手意識がなくなり、ポルシェのマニュアル車も普通に運転できるようになった。

クラッチ操作とシートポジション

そして先日、久しぶりにボクスターGTS(981)を運転したが、「やっぱりこのくらいクラッチが重たい方が運転しやすいなぁ」と改めて思った。

以前、マニュアル車を運転できなかった頃は、「なにこのクラッチ、めっちゃ重い!筋トレかッ!!」などと散々文句を言いながら練習していたのに、今では感覚が180度変わってしまったという…(笑)

クラッチ操作のやりやすさについては、低速でのトルクのある無しも影響すると思うけれど、クラッチの重さに限って言うならば、私は、ある程度重たいクラッチのほうが操作がしやすいと今は思っている。

わが家にあるGT3(991後期型)は、クラッチが結構軽いので、当初は運転がしやすいかと思ったのだが、クラッチを戻す時の反発があまりなく、微妙な調整がしづらいので、低速だとエンストしそうになることがある(もちろん低速トルクの有無の問題もあるが)

その点、981ボクスターは、数は少ないが今まで私が運転させてもらったMT車の中で言うと(718ボクスター、GT3、ホンダS660、アバルト595、兄のレガシィ)、一番踏みごたえがあって重たく、調整がしやすく感じる。

加えて、981のクラッチ操作がやりやすくなったのは、自分の体型にシートポジションをちゃんと合わせられるようになったことも大きい。以前は、どう調整してもしっくりこず、結局かなりシートを沈み込ませた状態でクラッチペダルを奥まで踏み込める位置にしていた。

ただそれだと、クラッチペダルを踏むたびに足にかなり力が入ってしまい、ペダルを戻す時の微妙な調整も全く出来なかった。

その後、読者の方のコメントや夫からのアドバイスを受けて、シート位置はほぼ一番前にし、クラッチペダルを踏んだり抜いたりしてもステアリングにひざが当たらないギリギリのところまでシートを上にあげると、自然とクラッチに足が届きやすくなっり、格段に運転がしやすくなった。(説明が難しい…)

以前の私は「女の人は、男の人のように足の筋力がないから、絶対こんな重いクラッチを操作するなんて無理!」と言っていたが、筋力の問題ではなく、正しいシートポジションにして無理なく自然と操作できるようにすれば、余計な力は要らないし、女性でも問題なく乗れると知った。(強化クラッチとかになると筋力いりそうだけどw)

レーシングドライバーの方が、「1ミリ単位で、シートポジションはものすごく大切だ」とおっしゃるけれども、特にMT車に関しては、本当にそうなのだなぁ。言うなれば、スポーツの基本フォームみたいなものだもんなぁ。

ポルシェのクラッチ

ポルシェに関していうと、年々クラッチペダルは軽くなってきているようだ。以前ブログのコメントで読者の方が、クラッチの重い順「993→ケイマン(981)→GT3(991)」と書いてくださっていた。

夫は、私よりも多くのMT車を経験し、ポルシェに関しても希少な73カレラまで運転させてもらった経験があるのだが、ポルシェのクラッチ操作について感じることを聞いてみたところ、

僕も最初、981のボクスターGTSが納車された時は、あのクラッチの重さと、つながるポイントの分かりにくさに苦労した。当時、MT車は15年ぶりくらいの運転で、なかなか感覚が戻らなかった記憶がある。
僕はあのボクスターを完全に手なづけられて、どんな道、状況でも困らなくなったのは1万キロくらい走ってからやと思うわ。そのくらい、なかなか心を開いてくれなかったし、クラッチ操作に苦労した。
そのボクスターのクラッチに慣れてから、いろんなポルシェや他メーカーのMTを運転させてもらったけど、ポルシェのクラッチはどれも重めであることには違いないな。でも、重すぎてこれは無理だと思うほどではない。その適度な重さがコントロールしやすくて、慣れると微妙なコントロールがしやすいと思うわ。

と言っていた。

なるほどなー、一度、空冷ポルシェのMT車も運転してみたいなぁと思う今日このごろである。

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