ポルシェ・911

ポルシェ911(964型)のホイールを再塗装 ー クルマにも魂が宿ってる?

911(964型)のホイールを塗装

ものには魂が宿る」とはよく言ったもので、電化製品でも大事に扱えば長くしっかり働いてくれるし、「最近調子が悪いから買い換えよう」という話をした途端にすごく調子が良くなったりすることもある。

それは、クルマにも言えることなのかなぁと思う。

先日、夫がクルマのリペアのお店で911(964型)のホイールを塗装しなおしてもらった。さすがに古いクルマなだけあって、バランサーの跡や、多数の小傷、クリア塗装も剥がれてしまい色もくすんでしまっていたのだ。

塗装後のホイール。完全に無傷の状態に。

今回は、トータルリペア アヴェニールさんでホイールを再塗装してもらっただけで、他には足回りなどを変えたわけでは一切ないのだが夫は、

なんか、ホイールを綺麗にしてもらったら、こころなしか964の走りが調子良くなった気がする。クルマを洗車した後に、クルマが嬉しそうに軽快に走ってくれるように感じるのと似てる感覚かなぁ。
以前トヨタが、「クルマにアルミテープをはるだけでハンドリングが向上する」っていう実験をしてたけど、それみたいな感じなんやろか…。

と言っていた。

人間は錯覚する生き物だし、プラシーボ効果(薬ではないものを投与しても、本人が「効き目がある成分」だと思いこむことで、病気がよくなる)というものもあるくらいだから気のせいかもしれないけれど、100%気のせいだと言い切れない部分もあるように思う。

964をメンテナンスするたびに

そして先日、雨の日にスーパーに買い物に行こうと思い、子どもたちに「行く?」と聞いてみたところ、「youtube見るから行かない」と言われてしまったので…w 久しぶりに一人で買い物に行くことにした。

すると夫が「せっかくなら964で行ってきたら?」と言ってくれた。

ただ外は結構な雨だったので「雨やし、濡れたら汚れるからやめとく」と返したところ、

別にまた洗えばいいんやからええで。ホイールを塗って以来なんとなく走りが良くなった気がするし、ヘッドライトや室内ライトもLEDに替えて快適になってるから、それも確かめてきたらええわ。

と夫は言った。

そういえば最近夫は夜な夜な964をいじっていて、まるで「964を現代のクルマとして蘇らせる」かのごとく色々やっているようなので、このあたりはまた追って記事にできればと思う。

ということで、雨の中964を運転してみたのだが、確かに前以上に運転がしやすくなっていた。

まぁ…事前に夫から「良くなった」と聞いていた上に、私も昔より964の運転に慣れ、愛着も湧いてきたりといった理由もあると思う。

でも、メンテナンスを重ねるごとに、それにクルマが応えてくれているかのように、クルマが持つ”気”が、不思議とどんどん良くなっているように最近は感じられる。

そりゃ最新ポルシェの方が、性能も良く安全機能も追加されて運転しやすいのだけど、964の場合は、「そもそも基本がしっかり作られている良くできたクルマが、当時の走りを取り戻してきている」ような感覚になる(って当時を知らんけど)

まだ964がわが家にやってくる前、夫が「最近964が欲しくなってきた」といって中古車サイトで毎日のように964を探していた頃は、正直「なんでそんな古いクルマをあえて買うんだろう、モノ好きだなぁ」と思っていた。

また、購入後も度々メンテナンスしていたので「買ってからもお金がこんなにかかるなんて、古い車はやっぱり大変だなぁ」と思って見ていた。

でも今は、30年前に作られた古い車であっても、しっかりメンテナンスをして大切に乗ってあげれば、こんなにちゃんと走ってくれることを実感しているので「昔作られたクルマを、大切に乗り続けるのも良いものだなぁ…」と思うようになった(お金はかかるが…)

ただそうやって長く乗れるのは、「964がしっかり作られた性能の高いクルマだ」という大前提があっての話だけれども。

魂が宿った911

「ものには魂が宿る」という冒頭の話に戻るが、今わが家にあるクルマの中では、964が一番魂が宿ったクルマのように感じる(まぁ古いクルマだからな)

ドイツで作られて、これまでに色んな道を走って、色んな経験をして色んな景色を見て、そしてここからも、新しいオーナーと共に色んな旅に出てまだまだ頑張る気概が感じられるというか…

ちなみに最近状態の良い964は1000万円を超えるものもあるようで、夫は

僕が買ったときは700万くらいやったけど、一度手放すともう同じコンディションのものは手に入らないかもしれないな。

と言っている。

たしかになぁ…本当に一度手放すと手に入らないかもしれない。ここから先も大事に乗ってあげられるといいな。