わが家のカーライフ

ポルシェ乗りが考える『スポーツカーを走らせる上で大切なこと』

ポルシェオーナーとして

私は、自分の運転スキルに自信があるわけではないので、普段からそんなに飛ばしたりしない方だ。というか、とろとろ運転なので夫からは「もうちょっとスピードを出して走らんと、このクルマの良さは分からんで…」などと言われる事が多い。

そんな私だが、たまにテレビやニュースでポルシェによる運転事故のニュースを目にすると、他人事ではないと思わされるし怖くなる。

先日も、九州で空冷ポルシェが事故をおこしたというニュースを見たが、私もパナメーラで走ったことがある快走路だったので、「あそこで事故だったのか…」と、いたたまれない気持ちになった。

実は先日、まだ紅葉が綺麗だった頃に、一人で911で芦有ドライブウェイへ走りに行った。芦屋料金所までの道は結構タイトで細いカーブが続くので、普段からそんなにスピードは出さないし、その日も同じように運転していた。

すると、あるカーブを曲がり終えたあたりで、急にクルマが横滑りして、ガガガっという音とともに電子制御が入った。

走っていて制御が入るなんて、ポルシェのドライビングスクールでしか体感したことが無かったのでとても恐ろしくなり、その日は展望台まで走ってすぐに引き返し、帰路についた。

実はその時の私は、なぜあの速度でクルマが横滑りしたのか分かっておらず、不思議に思って帰宅後夫に聞いてみたところ、

それ多分、落ち葉を踏んだんやろ。しかも昨日までは結構雨降ってたから、そら濡れてる落ち葉の上を踏んだら滑るで。落ち葉は避けて走らんと危ない。
もしこれ、安全機能とかがついてない空冷ポルシェやったら、対向車線にはみ出してたかもしれんし、バイクやったら完全に滑ってこけてるで。もっと路面の状態をよく見て、走らんとあかんわ。

と。

そうなのか…!落ち葉ってそんなに危ないのか!

そういうことも、大事故の原因になるのだとその時知って、普段からいかに安全運転を心がけるか、また、路面の状況やクルマの挙動などをしっかり理解した上で運転することの重要さを痛感した。

ポルシェの運転について

これまで、ポルシェのドライビングスクール(ポルシェトラックエクスペリエンス)には2度参加したことがあるが、そこで、シートポジションをあわせることの大切さや、何かが飛び出てきたときなどは、まずはフルブレーキをかけ、車速が完全に落ちてからハンドルを切るなど、基本的なことを色々と教わった。

また、大雨時に定常円旋回をしてアンダーやオーバーステアを体験したり、フル加速からのフルブレーキを10回以上繰り返すなどしたが「現代のポルシェは、相当無茶な運転をしないかぎり、制御不能にはならない」と感じた。

そしてその際インストラクターのレーサーの方が、

いついかなる状況においても、安定したパフォーマンスをが出せるよう精度を上げていくこと。それができれば、自ずと速く走れるようになる」

とおっしゃっていたことがとても印象的だった。

普段からサーキットを走り、クルマの怖さを知っているレーサーの方の言葉はとても重かった。速さを求めるのは、安定した走りができる土台があってこその話なのだ。

ポルシェというのは、凄まじい性能を持つからこそ、ドライバーが調子に乗り過ぎてしまうという側面も持ち合わせていると思う。どこまでも加速できてしまうし、高速でカーブを曲がることも普通にできてしまうので、気持ちが良くなり、ついついスピードを出しすぎてしまうこともある。

だから、ポルシェのような高性能なクルマに乗るならば、普段以上に安全運転を意識して走らないといけない。

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