これまでに、ブログ読者の方のお車を試乗させて頂いて、何件か試乗レビューとして記事にさせて頂いた。本来であればディーラーに足を運ぶか、カーシェアリングサービスを使って試乗しなければならないにも関わらず、読者の方のご厚意で、大切な愛車に快く乗せて頂いて、本当に感謝だ。
その感謝の気持を込めたお返し…というと大げさかもしれないが、試乗させて頂いたお車に関する夫婦の試乗レビューを、後日書かせて頂くことにしている。
そして、先日。S660を試乗させていただいた記事を掲載したところ、オーナーさんから、このようなコメントを頂いた。
あの短い試乗でこれだけわかりやすく的確なレビューがされているので感動しました。僕がうろ覚えで正確に伝えられていない事や忘れていた事、知らなかった事まで書かれていたので「ああ、そうやった」とか「へえー、そうなんや」と読んでてこちらが参考になったりしてました(笑)
Minaさんの表現力に加えて、ご主人の車に対する感受性、分析力、探求心。そして何よりお二人のポルシェ愛、最強ですね。僕は文章が苦手なので、人に伝えたい事とかもこの様にうまく発信出来ないので羨ましくもあり、有難い、とすら感じています。
いえいえ、お礼を言うのはこちらの方ですのに。
でも、私たちは「試乗させて頂けること」が嬉しく、オーナーの方は「愛車のことが記事になること」が嬉しいという、双方にとって嬉しい価値の交換が出来るというのは、素敵なことだなぁと思う。
とはいえ、私はまだ車のことをよく分かっていないので、「○○と比べてこうだった」「こう感じた」といった感覚的な表現しかできないけれど…。一方の夫は、たった10分程度の試乗で、クルマの細かい部分のことまで感じとり、分析し、書いてくるので、読む度に素直に「すごいなぁ」と感心する。
以前「なんでたった10分くらい走っただけで、あんなに分かるん!」と聞いてみたところ、
いやいや、逆になんでわからんのやw
と言われて会話が終わってしまった(-_-)
そして、夫がちゃんとしたレビューを書いてくれるので、私はあくまでも妻目線、玄人ではない素人の目線で、純粋に感じたことを書いていけばいいのかなと、その時思った。
そう考えると、昨年からやっているポルシェオーナーズファイル企画も、似たような感じなのかもしれない。この企画は「ポルシェオーナーの生の声を、このブログで共有しよう」ということではじめて、既に20名以上の方が情報提供くださっている。
事前にお送りした質問に沿って原稿を書いて頂き、それをこちらで編集して掲載する形なので、皆さん忙しい合間をぬって執筆してくださっているのだ。そして、実際にブログに掲載させて頂くと、多くのみなさんが、
「愛車の魅力を、多くの人に知ってもらえる機会ができて嬉しい」「所有してみて分かる生の声を伝えられて嬉しい」
などと言ってくださる。つくづく、有難いなぁ…
以前「みんなこれだけのレビューが書けるんやったら、あえて『ポルシェがわが家にやってきた』のブログに載せなくても、自分でブログ立ち上げて書けるのになぁ。」と夫に話したところ、
いやそらそうやけど、記事をひとつ書くならともかく、頻繁に記事を更新するって大変やしなぁ。あと、立ち上げたばかりのブログやと、せっかく書いてもあんまり見てもらえないことも多い。自分のメディアを持つって、結構大変なことやからな。
そういう意味では、既にある程度形のできあがったこのポルシェブログに寄稿できることで、皆さんにもメリットを感じて頂けてるんちゃうか?
と言っていた。
私ごとではあるが、社会人になってから15年間、ずっと「責任を果たす」ために、「誰かの期待に応える」ために、頑張ってきたように思う。もちろん、充実した15年だったけれど、いつも心のどこかに違和感があり、「きっとこのままやってもうまくいかないだろうなぁ」と思いながら、必死でやればやるほど疲弊していく自分がいた。
そんな中、昨年、
「誰かの期待に応えるためにやる」とか「やらねばならないからやる」ことに一区切りつけて、これからの10年は、自分が心からやりたいと思うことをやろう
と決めた。それが、このブログだった。
最初の頃は、全くアクセスも無かったけれど、徐々に増え、今、この記事の冒頭に書いたように、読者の皆さんのお車に試乗させて頂き、記事を書くことで喜んでもらえている。この展開は、無理にやっているわけではなく、自分の中ではすごく自然な広がりなので(夫を巻き込みまくって申し訳ないが…w)、「自分がやりたいことをやると決めて進んできたのは、間違いじゃなかったのかなぁ」と思ったりする。
とはいえ、これだけメーカー問わず試乗レビュー乗せてるのだから「そろそろメーカーやディーラーから試乗案件が来てもええのになぁ」とも思ったりする今日この頃である(笑)