わが家のカーライフ

ポルシェオーナー夫婦の起業話|私たちが起業した理由やきっかけについて

夫の起業のきっかけ

ブログに、このようなコメントをいただいた。

起業しようかと考えているが、自分の周りには起業している人がいないので、ぜひお二人に、ブログやスペース起業のきっかけやタイミングについて紹介してもらえると嬉しい

と。

私たち夫婦は、共に会社を経営している。

出会う前からそれぞれ会社を立ち上げ、夫はIT系の会社を、私は講演や執筆を行う会社をしているので、今回の記事では、二人の起業のきっかけについて書いてみたいと思う。

夫は、今から約15年ほど前に起業した。今は、現場の仕事はほぼ社員さんに任せており、自分は未来のビジネスの種を探すなどしているようだ。

夫が起業したきっかけは、商工会議所が週末に開催する創業セミナーに参加したことだった。

とはいえ「起業するぞ!」と意気込んで参加したわけではなく、

起業する人とは、一体どんな人達なんだろう。ホリエモンやサイバーエージェントの藤田さんのように、凄まじく優秀な人達なんだろうか。週末特にすることも無いし、ちょっと行ってみるか」

と、ごくごく軽い気持ちでふらっと参加したそうだ。

ただそこには、堀江さんや藤田さんのような人は一人もいなかった。そして、「どの金融機関であれば借り入れがしやすいか」「金利はどこが安いか」「最近◯◯業界が伸びているから、その業界で起業したらうまくいくのではないか」といった会話が飛び交っていた。

夫はその時、

「なるほど…日本では、起業しても生き残れるのはごくわずか、と言われているが、その理由が分かった。起業する人は、何も特別優秀というわけではない。僕も起業すれば、案外いけるかもしれない」

と思ったそうだ。

その後、創業セミナーの参加者から熱心に誘われ、市が主催するビジネスプランコンテンストに出場した夫は、期せずしてそこで優勝してしまい…起業することになった。

自分で起業をすると決めて計画的に進んできたわけではなく、たまたまが重なり、周りの後押しを受けて会社を立ち上げたというのが、夫の起業のきっかけだ。

私の起業のきっかけ

一方の私は、27歳の時に起業した。

新卒で入社した会社で私は、中小企業の経営者に、自社が企画・運営する研修を売る営業をしていた。トップセールスになることを目標に頑張り、お陰様で成績トップになることができたのだが…その後は燃え尽き症候群になり、目標を見失い、もんもんとする日々を過ごしていた。

そんなとき、営業先で、ある社長からこう質問された。

◯◯さんは、将来の目標とかあるの?」と。

まさにそれが描けずに悩んでいた時期だったので、どう答えれば良いか分からず、私はとっさに「社長になりたい」と答えた。実は新入社員の時に一時、社長に憧れ「いつか社長になれたらいいなぁ」と思っていた時期があったことをふと思い出したからだ。

ただ、とっさにそう口にしただけで、行動が伴わない私にその社長は、「そんなことを、軽々しく口にするな。起業するかしないのか、どっちなんや!」と激しく憤慨された。

思えば、その社長は当時起業して数年の頃で、売上を上げる大変さを痛感されている時期だったので、何も知らない私が軽々しく「社長になりたい」といったことが許せなかったのかもしれない。

そして、私はというと、その社長の気迫に思わず「起業します!」と答えてしまった…。(なんと流されやすい性格…)

するとその社長は、「わかった。じゃあ、いっぱい経営者を紹介してあげるから、経営者の会においで」と言ってくださり、その会で「この子、来年起業するんですよ」と、私のことを関西のベンチャー経営者に紹介して回って下さった。

当時の関西では、20代半ばの女性が起業するなど珍しかった時代。なので、皆さんからは、

「おまえ、おもろいなぁ、頑張れ!」「なんもやること決まってへんとかやばいやん、教えたるから今度事務所においで!」

などと言って応援していただき、「軽い気持ちで起業するなんて言ったけど、もう引くに引けない…」という状況になり、覚悟を決めて起業した(爆)

ちなみに何年後かに起業のきっかけとなった社長に、そんなこともありましたよね、と話すと「え、そうやったっけ?」と完全に忘れておられたが…(笑)

大切なのは、一歩踏み出すこと

今となっては、「よくあんな状況で、起業したなぁ」と夫婦ともに思う。

当時は、テンションも上がっており「私は何でもできる」という根拠の無い自信で突き進んだけれど、ドラクエに例えると、ひのきの棒と布の服しか装備していないのに、セーブもできず宿屋も無い洞窟にガンガン入っていくような、無謀なチャレンジだ。

今なら怖くて絶対にできない。

でも夫は、こう言う。

でもさ、ドラクエで言うと、敵に倒されて、もし全滅しても、また教会からやりなおせばいいだけやん。お金はなくなるけど、経験は残る。死にはしない。実際の起業も同じや。そして、「やばい!」という状況に陥っても、意外となんとかなる。だったら、何でもチャレンジしてみたらええと思うわ。

と。

確かになぁ…。これは私ごとなのだが、起業時の借入金を、先日ようやく完済することができた。(Twitterでつぶやいたところ、たくさんのいいね!を頂いた。有難うございます)

高い授業料だったけど、起業したことで、多くの学びを得ることができたし、それらは私の財産になった。そして昨年から、仕事で新たなチャレンジをスタートしているが、当時苦労した経験が、たくさん活かせているなぁと感じている。

そして夫は、こんなことも言っていた。

起業しようと思っている人は、何でもいいから小さな一歩を踏み出すのが大事やろなぁ。
僕も、「創業セミナーに行く」という小さな一歩を踏み出して、それが人生が変わるきっかけになった。
どうすればいいか分からないと立ち止まっているんじゃなくて、本を買うとか、セミナーに行ってみるとか、なんでもいいから一歩を踏み出すことが大事なんやと思うわ。
起業のきっかけやそこまでの道のりは、十人十色やからなぁ。
あと、中田敦彦のyoutubeの、夢をかなえるゾウという本の紹介で「人生は人喜ばせ合戦や」と言っていたのが印象的やったんやけど、まさにそのとおりやと思う。
人をたくさん喜ばせた分だけ、その対価としてお金をもらえる。それがこの世のルールなんやと思う。
それは人に尽くしたり奉仕したりするといった崇高な話というわけではなくて、例えば仕事ひとつとっても「もっとお客さんが喜んでくれるように」ということを追求する姿勢が大事なんやと思う。

と。

なるほどなぁ〜。実は先日のスペースで「運を良くする話」にも少し触れたところ反響があったので、また追ってブログでもこのあたりの話ができるといいなと思う。

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Tags: 成功哲学