先日Twitterに、このような質問を頂いた。
GTSを含め暖機について教えてほしいです。20分程で水温計が真ん中らへん約70℃に到達した辺りでアイドリングが安定する気がする?ので、それから走り出すようにしているのですが…明確にこうというものがなく未だに試行錯誤しています。
とのこと。
私はクルマに興味がなかった頃は、暖機という概念を全く知らなかった。実家のクルマもそんなこと全く考えずに普通に走っていたし、油温計が表示されるクルマなど乗ったことが無かったので、ポルシェがわが家にやってきて初めて「スポーツカーに乗るには色々な配慮が必要なのだなぁ」と知った。
というわけで、暖機について夫に聞いてみたところ「ドイツ車の設計思想に従い、夫はアイドリングによる暖気はせず、すぐにゆっくりと走らせながらエンジン、ミッション、可動部を温めていくようにしている」とのことだった。
環境上の理由で、ドイツ等ではアイドリングでの暖気はしてはいけないんやで。あと、エンジンと同時にPDKやギアボックス、オイルなど可動部も同時に温めないといけないからな。エンジンだけ温めて可動部は全く温まっていないのに走り出すと、クルマにとって良くないと思うわ。
僕は、空冷ポルシェ(964)でも、水冷ポルシェでもそうしてる。実際、ポルシェが出してる取扱説明書にも「アイドリングで暖機しないように」と書いてあるからなあ。
そして走り出したら、2000〜3000回転でゆっくり走るのがいいと思う。僕は中・高回転まわさないようにしばらくゆっくり走るけど、ボクスター(981GTS)に関しては油温がなかなか上がりにくくて20分くらいかかるわ。GT3はそんなことないけどなぁ。
と言っていた。
続けて、
まぁ、どうしてもしばらくアイドリングしてエンジンを温めたいんやったら…エンジンを始動して1分ほどしたら、回転数が落ち着いてちょっと下がって1000回転以下くらいになるやん。そのくらいから走り出すのがええのとちゃうかな。その間、シート調整したり、シートベルトしたり、スマホを繋いだりしてたら1分くらいは経つから、それで十分やと思うけどな。
とのこと。「暖気に関して、レースカーであるGT3は、普通のモデルとはまた違ったりするの?」と聞いてみたところ、
GT3はレーシングエンジンやから、普通のモデルよりもシビアやなぁ。GT3は、9000回転までまわるから、エンジンが温まって、可動部やピストンも温まって膨張して設計上のサイズになるまでは、絶対に高回転で回したらあかん。
だからGT3には、メーターのところに青いエンジンのランプがついてるんやけど、そのランプがついている間は、4000回転以上は回したらあかんのや。水温ランプが消えたら、そこからは回してもいいというサインなんや。
夫が、暖機については取扱説明書に書いてあると言っていたので、確認してみたところ、やはりこんな風に書かれていた。
「停車した状態での暖機運転は行わず、直ちに発進してください。ただしエンジンが通常の作動温度になるまでは、スロットルが操作を控えめにし、エンジン回転数を上げすぎないよう注意して運転してください」と。
夫は、
ほら、全部取扱説明書に書いてあるやろ。僕は納車前に隅々まで読むようにしてるけど、困ったときとか、こういう場合はどうしたら良いやろうっていうときは、まずは取扱説明書を見てみたら、全部書いてあるで。
とのこと。なるほど…。私は、今わが家にあるカイエンについて、E-ハイブリッドということもあって全然わからないことだらけなので、ここらで熟読してみようかなと思う。