ウィンタータイヤを購入。スタッドレスタイヤとの違いやTPMSの話など。

ウィンタータイヤとスタッドレスタイヤは全く別のもの

先日、カイエンのタイヤをウィンタータイヤに履き替えた。私は、このときまで、「ウィンタータイヤとスタッドレスタイヤは同じもので、人によって呼び方が違うだけ」だと思っていたのだが、全く異なるタイヤだということを初めて知った。

スタッドレスタイヤは、「昼間に気温があがって降った雪が溶けて、夜になるとまた気温が下がり溶けた雪が凍って路面がつるつるになる」という、日本の冬の路面状況に適したタイヤだ。

アイスバーンでも、問題なく走ったり止まったり曲がったりできるように、氷上での制御性能がとても高い。ただ雪や氷には強いが、通常路面のドライやウェットには弱い。

一方のウィンタータイヤは、主にヨーロッパのような、アイスバーンになることがあまりない地域で履かれている冬のタイヤだ。氷には強くないが、雪ではスタッドレスに近い性能、ドライ、ウェットではサマータイヤに近い性能を発揮する。ミシュランのサイトに記載があった

ドイツでは、気温が7度を下回ると、ウィンタータイヤに履き替えることが義務付けられているそうだ。サマータイヤは高温時の剛性や弾力性を備えているため、冬の低温時に走るとゴムが硬くなり、グリップが効かなくなるので危険という理由からだ。

確かに、冬の寒い日にアウトバーンを200km/hで走ったりするドイツだと、ウィンタータイヤを履いていないと危険だろうなぁ。

実際に大手タイヤメーカーのコンチネンタルのテストによると、摂氏7℃以下では60km/hからのブレーキングで、サマータイヤの方が3mも制動距離が長くなるというデータもある。またポルシェの公式サイトによると、80Km/hからのブレーキングで摂氏3℃のウェット路面ではウインタータイヤの方が12%も短く止まるらしい。

日本では気温によってタイヤを変えるというルールは無く、一般的にはほとんど知られていないことだが、ポルシェのような高性能車のオーナーの皆さんには、ぜひ知っておいてもらいたいと思った。

ウィンタータイヤ購入のわけ

今回夫は、スタッドレスではなくウィンタータイヤを購入したわけだが、その理由について聞いてみたところ、

せっかくのカイエンやから雪道を走ってスキーに行ってみたいからなぁ。そろそろ娘たちにもスキーを教えたいし。
そう思ってタイヤを検討してたんやけど、そもそも個人的には国産のスタッドレスタイヤにはとても不満があるんや。
北海道や東北などのアイスバーンやミラーバーンが日常的にあるような地域ならいざ知らず、わが家の周辺は冬でもそんなに凍ったりしない。せいぜい年に数回行くかどうかの近場のスキー場くらいだ。しかも、そんなにハードなアイスバーンなど滅多に無い。
なのに、国産のスピードレンジQ規格のスタッドレスタイヤのあのグニャグニャのタイヤのフィーリングと、ロードノイズ、直進安定性の悪さ、貧弱なウエットグリップを冬の間、履き続けるのはどうも我慢できない。せっかくのクルマの性能を台無しにしてしまうように思うんや。(ミシュランのX-ICEは弟が愛車に付けてるが、これはかなり良いようだが)
だから、スタッドレスタイヤではなく、ウインタータイヤをあえて選んだ。アイスバーン性能がスタッドレスより落ちることは百も承知の上でや。
これなら雪よりも雨やミゾレの方が圧倒的に多い関西の環境によく合うし、低温でのドライグリップ性能、そして何よりも高速安定性が素晴らしく、ポルシェの性能を全くスポイルしないからや。
ちなみに、僕らの新婚旅行でドイツ行った時に借りた991.1のカレラ4Sはウインタータイヤを履いてたんやで。
アウトバーンを200km/h以上で走っても、全然、大丈夫やったし、雪がチラホラあるノイシュバンシュタイン城の周辺も大丈夫やったやろ?

と話していた。

確かに、10月に新婚旅行で行ったドイツはかなり寒く、私の雨女っぷりが遺憾なく発揮され、ノイシュヴァンシュタイン城は濃霧で一切見れず、

当時の写真。濃霧がすごい…

雪がちらつき、ミュンヘンもどんより曇って雨がふるといった天候だったが、助手席に乗っていて恐いとは思わなかったなぁ。

というか、当時はクルマに興味がなかったからほとんど爆睡してたか…(なんともったいない)

ちなみに、わが家のカイエンは20インチ Cayenneデザインホイールだが、今回、ウインタータイヤ用にヤフオクで売っていたほぼ新品の19インチ Cayenneホイールを購入したようだ。そしてタイヤは、ポルシェ承認の「ミシュラン パイロット アルペン5 SUV N0」だ。

夫によると、このポルシェ承認のウィンタータイヤを探すのがかなり大変だったらしく、どこに問い合わせても在庫切れで、探しに探してようやく「1セットならある」というお店を見つけ、手に入れたとのこと。

値段は中古ホイールが約15万円、タイヤも約15万円程で、あわせると約30万円くらいだそうだ。そして、いつもの西宮ベースさん(作業が丁寧。ホイールバランスへのコダワリが神)にタイヤとホイールを直送して取り付けしてもらったようだ。

次のページ→今回のタイヤの空気圧センサーは社外品、性能はいかに?

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