昨年末、ブログ読者の方のご厚意で、パナメーラ4Eハイブリッドを試乗させて頂いた。私は先日感覚的な感想を書かせて頂いたが、夫もレビューを書いてくれたので、よろしければぜひご覧ください。
年末も押し迫った12月の下旬。冷たい雨がしとしとと降り続く中、ひときわ目立つサファイアブルーのパナメーラが現れた。
かつて、サファイアブルーのパナメーラは2度ほど見かけたことがあるが、あらためて見ると、とても格好いい。私もパナメーラターボを買う時にとても迷った色だが、思い切ってこれにしておけば良かったなぁ、と少し後悔してしまうほどの格好良さだ。
スポーツセダンでありながら、スーパーカー的なオーラを発していて、ある意味、スーパーカーよりも目立つ存在かもしれない。オーナーさんに聞くと、街中などでじっと目で追ってくる人が多いらしく、『クルマに何かついてるのか?』と不安になるそうだ。
早速、運転席に座らせていただき、フィーリングを確かめる。今回のクルマはパナメーラ4 E-ハイブリッド。わが家にあるカイエン E-ハイブリッドとほぼ同じシステムなので、そのあたりの違いを中心にレビューしたいと思う。
イグニッションスイッチを回し、「READY」表示が出るのを確かめて、アクセルを踏む。この辺りはカイエン E-ハイブリッドと同じだ。
私はクルマを評価する時、タイヤの最初のひと転がり目からの極低速のフィーリングをとても大切にする。良い足回りのクルマというのは、極低速でも接地感をしっかりと感じ、駆動系の雑味が少なく工作精度の高さがよく分かる。
そのため滑らかに、かつ、とても真円度の高いタイヤが回転し始める感覚を味あわせてくれるのだ。
今回のパナメーラ4 E-ハイブリッドはその最たる例と言って良い。特に電気モーターが生み出す発進時からの厚いトルクで、とても滑らかに発進する。今まで、パナメーラターボ、パナメーラ4S、パナメーラGTSの経験があるが、このハイブリッドモデルはその滑らかさの点においては頭一つ出ていると思う。
わが家のカイエン E-ハイブリッドも発進が滑らかだが、それに軽さをプラスしたような感じで、スッと前に出る感覚がカイエンより身軽に感じる。やはりここは車重の重さの違い、PDKとティプトロニックの違いもあると思う。
まずは、このまま「E-POWER」モードで走り続ける。芦有の上り坂も軽々と、しかも大人3人乗車でも余裕で上がっていく。全然、モーターの力不足は感じない。もちろん、電気だけだと怒涛の加速を味わうことはできないが、普通に走る分には十分以上のパワー感だ。
そのままカーブを曲がってみると、嘘のようにボディの動きが軽快だ。バッテリーやモーターで300kg近く重い車両とは、とても思えない。これは本当に驚くべきフィーリングだ。
実際に970パナメーラや971パナメーラターボを所有し、散々乗っていたオーナーが言うのだから、信用してほしい。
どうにかして重さのネガを見つけてやろうと、カーブが来るたびに神経を研ぎ澄まして、ステアリングのフィーリングやロール感などに注意を払うが、全然違いが分からない。むしろ、ワインディングでの動きはパナメーラGTSやターボよりも軽快にすら感じるのだ。
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