GT(グランツーリスモ)トッププレーヤーが教える、サーキットの走り方のポイント

アクセルワークで全体的に車速をあげる

車速を全体的にあげて走るともっとタイムが速くなるが、特に911 RSRの場合は、アクセル踏むとアンダーが出やすくなってしまう。

ちゃんとクルマの向きが変わってからアクセルを踏まないと、すぐにアンダーが出てしまいます。かといって、車速が落ちすぎると遅くなるので良くない。
なので、スピードが落ちすぎず、加速もせずくらいにアクセルを踏んで転がしながら走ることができると、スピードが落ちすぎないので車速も上がります。

アクセルやブレーキは0か100じゃない

アクセルやブレーキを踏むのは「0か100ではない」というのはよく聞くことだ。菅原さん曰く、

アクセルは、最低でも5段階くらいで「0・25・50・75・100」で踏めるように、ブレーキは「0・50・100」というイメージかな。全開でアクセルを踏むとアンダーが出やすくなってしまうので、転がしてやるアクセルを意識してみてください。アンダーがギリギリでないところで、踏むという感覚が大事ですね。
コーナーによっては、半分くらいのブレーキで、ジワーッと踏みながら、車速を落としながら走るといった意識も大切。一気にどんと踏むと車速が落ちすぎるので、そこまで車速を落とす必要が無いコーナーではじんわりブレーキを踏む意識が大事です。

コーナーの立ち上がりは一呼吸置く

コーナーからの立ち上がりの時に、速く加速しようと焦ってアクセルを踏むのではなく、一呼吸置くことが大切だとのこと。

コーナーの立ち上がりで焦ってアクセルを踏むと、アンダーが出てハンドルこじらせてしまいますよね。だから、コーナーを曲がって、ちゃんとクルマの向きが変わり、一呼吸置いてからアクセルを踏むこと。そこで一呼吸待てると、一気に速度に乗ることができます。

なるほどー!!

ベストな走りを確認し再現できるように

「タイムを出そう!」と無我夢中で走るのではなく、肩の力を抜いて、余裕を持って運転をしながら「今のはうまくいかなかった」という部分を、次の周で少しずつ修正しながら、ベストな走りを探る作業が大切だとのこと。

必死で走るのではなくて、自分にとってのベストな走りを体に染み込ませて、それを何度も再現できるかどうかが大切です。そのためには、ある程度余裕を持って冷静に走りながら、都度走りを微妙に修正していく作業が必要になります。僕も昔は頑張りすぎて1コーナーで飛びだしてはリトライして…の繰り返しでまともに一周することすら出来なかったから、あんまり頑張りすぎず、必死になりすぎずにやるのがいいと思います(笑)

菅原さんは今やチャンピオンだけれども、そういった地道な努力を積み重ねているのだなぁ。

GTSport、奥深い

夫が911RSRで最初に走った鈴鹿のベストタイムは、2’05.150だったが、菅原さんにアドバイスを受けた後に走ったら2’03.518になり、もうすぐ2秒台に手が届くようになった。少しのことでタイムが2秒も縮まるなんて、やっぱりすごい選手の生のアドバイスってすごいな。

ちなみに菅原さんが、私たちと談笑しながら「ちょっとちゃんと走ってみますね〜」と言って走ったところ、タイムは1分58秒だったw

はぇ〜(゚д゚)!

こんなに余裕で走ってこの速さってすごい。真剣に走ってもらったらどうなったんだろう。ちなみに、富士スピードウェイやニュルブルクリンク北コースなども走ってもらったが、ありえないほど速かった(ニュルブルクリンク北コースは、ポルシェ962にで走って5分30秒だった)

今まで夫は「速い人は違うマシンで走ってるんちゃうかと思ってまうわ」と言っていたが、今回菅原さんの走りを見て、決してそうではないことがよくわかった(笑)そして、やはり世界トップのプレーヤーは、スキル面や知識がすごいだけではなく、お人柄も素晴らしい。

まだ22歳とは思えないほど、しっかりされていて、人として素晴らしい選手だった。

ちなみに、リコさんにも走ってもらった。リコさんも、菅原さんに教えてもらってGTSportを練習されており、タイムは夫より速いのだが、今回はハンコンが合わず、実力を発揮できなかったようで…今度はぜひ対戦しましょう(笑)!

菅原さん、大塚リコさん、この度は有難うございました!

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