ポルシェ・カイエン

ポルシェのE-ハイブリッドモデルを選ぶべき3つの理由|カイエン、パナメーラで迷ったらハイブリッドがベストバイ

ポルシェのE-ハイブリッド

わが家のカイエンは、カイエンE-ハイブリッドモデルなのだが、「先日乗らせてもらったパナメーラ4Eハイブリッドといい、わが家のカイエンといい、乗れば乗るほどポルシェのE-ハイブリッドモデルはいいなぁ。今後カイエンやパナメーラを買うなら絶対ハイブリッドモデルを買うだろうなぁ」という会話を夫婦でよくする。

ということで今日は、ポルシェのE-ハイブリッドモデルが素晴らしい理由について、夫が書いてくれた。ぜひ、ご覧ください。

ポルシェのハイブリッドは速い

ポルシェのハイブリッドは速い。

ポルシェのサイトやカタログでの説明を見てみると、「サーキット由来のハイブリッドテクノロジー」「WECで戦っていた919ハイブリッドの技術を取り入れている」と書かれている。

ただハイブリッドというと、「エコ重視のハイブリッド車」というイメージがあり、パワー感がなく、アクセル開度とスピードやエンジン回転数が合わないという印象が、どうしてもあると思う。

私もそんな風に思っていて、「ポルシェでハイブリッドを買うなんて意味が分からん。919ハイブリッドの技術を取り入れているといっても、結局は『(エコな)ハイブリッド』なんでしょ」と思っていた。

ところが、カイエンE-ハイブリッドを買ってからは、その偏見が100%無くなった。ポルシェはハイブリッドを燃費ではなく、速さやパワーに使っていると感じるようになった。

実際、E-ハイブリッドモデルは速い。かなり速い。データで見ても、カイエンSは0-100km/hが5.2秒に対して、E-ハイブリッドは5.0秒だ。それに加えて、モーターの特性上、瞬時に最大トルクが出るので体感的にも速く感じるのだと思う。

実際、カイエンGTSクーペに乗られていた知り合いの方が「EハイブリッドとGTSと2台乗ってみたけど、ハイブリッドの方が速いように思う」とおっしゃっていた。(個人の感覚にはなると思うが、Eハイブリッドはそれほど速く感じる)

また、高速道路での追い越し加速など素晴らしい。スポーツモードにして、グッとアクセルをひと踏みすれば、メーターパネルのブーストメーターが跳ね上がり、強烈に2トンを超えるボディを軽々と加速させていく。

この加速力はターボにこそ負けるが、そんじょそこらのスポーツセダンなど敵ではない。なかなかのものだ。また一般道でも、交通量の多い大阪市内の御堂筋を走っていて、安全にサッと前に出て車線変更したい場合のレスポンスなどは素晴らしすぎる。

アクセルをグッと踏み込むと間髪入れずにエンジンがかかって、モーターのパワーがアシストし、一瞬で前に出れる。「いいクルマだなぁ」と毎回、感心してしまうのだ。

ポルシェのハイブリッドは安い

ポルシェのE-ハイブリッドは、他のモデルと比べて安い。カイエンでいうと、Sよりも約127万円安く、かつ、スポーツクロノパッケージは標準装備だ。しかも、中古車となるとハイブリッドはさらに安く、もう不当に安い(笑)

おそらく、このハイブリッドの高性能さが世間に理解されていないので、人気がないのだろう。でも、声を大にして言いたい。「ハイブリッドがベストバイ」だと。他のポルシェ乗りからどう思われようが、ハイブリッドを選んだあなたの選択は間違っていないと思う。

カイエンやパナメーラの購入を検討されていて、Sやターボと決めている方はそれで良いと思うが、グレードに迷われているという方がいらっしゃれば、絶対にE-ハイブリッドを勧める。もし、自分が次にパナメーラやカイエンを買うとしたら、必ずハイブリッドモデルを選ぶだろう。

ポルシェのハイブリッドは乗り心地が良い

E-ハイブリッドの最大の特徴は乗り心地、いや、正確に言うと乗り味が良いということが挙げられる。

まず、出だしからモーターでの駆動になるので、タイヤのひと転がり目から、とても滑らかだ。これは「サスがエアサスだ、バネサスだ」という次元の話ではなく、駆動系のスムーズさからくる滑らかさだと思ってもらうとよい。

トロみのある乗り心地で、スーっと滑るように進む。これはパナメーラでもカイエンでも同じように感じるし、ガソリンモデルとは一味違う感触だ。

また、PDKやティプトロニックSなどのトランスミッションとの相性もモーターはとても良い。モーターは瞬時にトルクを制御できることも大いに関係あるのだろう。変速ショックが少なく、いや、皆無に近く、上質な乗り味を提供してくれる。

しかも、街中でグッと加速したい時の制御なども素晴らしく、違和感なく瞬時にトルクをタイヤに伝えてくれるので、キックダウンのギクシャク感やターボラグを待つようなことは全く無いのだ。

そして、乗り心地の良さに関して私が思う最大の要因は、重いバッテリーがリアに積んであることだ。これにより、リアの安定感が強く、すごく落ち着いた動きになる。

特にカイエンなどは、SUVで重心も高く、後席に人が居ないと少しリアが軽すぎる感じがして、やや跳ね気味な挙動を見せることもあるが、ハイブリッドモデルはそのバッテリーの重量を上手く乗り心地の向上に使っており、上質な乗り味を提供してくれるのだ。

最後に、バッテリーやモーターで300kgほど重くなっているので、『ポルシェらしさが無くて、コーナーでも鈍重なんじゃないの?』と思われる方もいらっしゃると思う。

かつて私もそう思っていた。しかし、全くそんなことは無い。

十分に速いし、全く違和感なく素晴らしいコーナリングをしてくれる。これはパナメーラ E-ハイブリッドの記事にも書いているので参考にしていただきたい。

E-ハイブリッドを買ってはダメな人は?

別にダメということは無いが、以下の項目に当てはまる場合は他のグレードの方が良いかもしれない。

  • エンジン音重視で、特に始動時のエンジン音が無いとダメな方。
  • 短距離を走ることはほぼなく、長距離メインだという方。(充電がされていれば短距離はほぼ電気のみで移動できるが、長距離だと電気はいずれ使い果たすのでハイブリッドから想像するほど燃費は良くない。カイエンで約10-12km/L程度。)
  • ガレージに電源が無い方。(無くても走れるが、最低100V電源でもあれば、近場はほぼ電気だけで移動できる)
  • カイエンやパナメーラでサーキットも走るという方(それならさすがに軽い方が良いと思う)

…と、以上が夫の見解だ。

上記の見解に加えてEハイブリッドの場合は、近場に買い物に行く時にガソリンをつかわず充電のみで事足りるのがいいなぁと思う。フル充電で、わが家のカイエンは28〜30km走れると表示されるのだが(カタログ値で最長44km)、市街地での往復20km程度の移動ならほぼ大丈夫だ。

先日、カイエンで夫を会社の近くまで送って行ったのだが(片道25kmほど)、試しに終始ガソリンを使わず電気のみで走行するEパワーモードで走ってみた。

その日は暖かくてエアコンをOFFにしていたこと、高速道路を走行車線の流れに沿って巡航していたこと、下り坂では意識して電気を回収しようと心がけたことなどもあってか、帰路につき高速道路を走ってICを降りたところまで、充電がもってくれた。

このように、カイエンE-ハイブリッドは普段ほぼガソリンを使うことがないので、納車から半年ほど経ち、走行距離は約7000kmとかなり走っているが、これまでにガソリンを入れたのは4,5回程度だ。

そして現在は、ガソリンを満タンにする必要は無いということで、ガソリンは半分程度いれた状態で走り、無くなったらまた半分までいれようと思っているが、これがなかなか無くならない(笑)

もし、カイエンやパナメーラを検討されている方がおられたら、乗り心地がよく、速くて、燃費もよく、とてもコストパフォーマンスが良いので、E-ハイブリッドはかなりオススメだ。