ポルシェ・ボクスター

ポルシェ ボクスターGTS(MT)を乗りこなせるようになる日は来るのか?-Vol.5

ボクスターMT練習

年が明け、2019年1月2日。娘たちを義母に見てもらい、夫と2人でボクスターGTS(MT)の運転練習に出掛けることにした。今までは、自宅から練習場所(芦有ドライブウェイや人気のない駐車場)までは夫に運転してもらって、到着後に運転を交代していたが、その日は初めて、自宅から私の運転で出発することにした。

仲林工業さんのボディカバーをかけていたおかげで、屋外においていたボクスターは綺麗そのものだ。

AT限定解除から3年…ようやく、ようやくここまでこぎつけた(笑)

ボクスターで初、市街地走行!

微妙な坂道の場合はパーキングブレーキのボタン押せばいいし、何かあればハザードを出して止まればいい。大丈夫だ、落ち着いていこう」と自分に言い聞かせ、いざ出発。

出発後の一番の難関は「駐車場から車道に出るところ」だったのだが、なんとかなって、その後しばらくは、特に問題なく走行することができた。そして、「今日は三が日だから主要道路はさすがに混んでいるだろう」と、山道を抜けて三田まで行くことにした。

ところがその日の運転は「2速→3速」「4速→3速」と、ギアをかえるたびにシフトショックが大きく、激しくガッコンガッコンした。夫にも「なんなん、前より下手になってるやんw」と言われ、自分でもシフトチェンジの感覚が思い出せず「なんでだろう、なんでだろう…」と思っていた。

その間夫は横で、

「ボクスターってこんなに曲がらへんクルマやったっけ?」
「なんか今日のボクスターは調子が悪いなぁ…重さ2.5tくらいあるクルマみたいに思えるわ」
「ボクスターが寝てまいそうやな」

とか好き勝手言っていた(笑)ただ色々アドバイスされているうちに、だんだん分からなくなってきて、終いには、クラッチ操作をする度に、ひざから太腿にかけて足がゴンゴン動き、夫に、

「なんなん、足がヘビメタのドラマーみたいな激しい動きになってるでw」

と言われ、挙句の果てに、後ろの軽自動車に煽られ始めたので、

あかん!もう無理や(;゚Д゚)!!

と言うことで、一旦運転を夫に交代した。

夫の運転でボクスターを走行

しばらくは助手席に乗り、夫にレクチャーを受けながら、改めてMT運転の基本をおさらいすることにしたのだが…

夫がボクスターの運転席に乗りこみ出発するやいなや、ボクスターの顔つきが変わったというか…ボクスターが急に水を得た魚のようにイキイキと走り始めた。とても軽快で、弾けるような良い音で、カーブもぐんぐん曲がっていく。

ボクスター…運転する人によって、こんなにも変わるのか…

まるで別のクルマに乗っているみたいだった。最近の夫は、空冷ポルシェ911(964C2)でしょっちゅうツーリングに行っており、RRのスポーツカーを乗りこなすべく「カーブを曲がる時の荷重のかけかた」「アクセルワーク、ブレーキング」等試行錯誤しながら最近掴めてきたそうなので、前よりも格段に運転がうまくなったように感じた。

その間、

もっとクルマの音を聞かないかんわ。回転数が上がる音を聞きながら、シフトアップする時に、その音がスムーズに繋がるようにするんや。

もっとクルマの構造を想像しながら運転してみぃ。クラッチが今繋がりかけて…あ、今繋がった!みたいなところを想像しながらやってみるとええわ。

カーブの時のコース取りが良くないから、曲がりにくいし、途中でハンドルを切り足さないかんのや。もっとクリッピングポイントを意識して走ってみぃ。

クラッチ操作も大事やけど、アクセル操作も大事や。AT車を運転する感覚でアクセルをON/OFFするんじゃなくて、アクセルの踏み加減をもっと繊細に、なめらかにやらないかんわ。

多分Minaちゃんはドライビングポジションがあってないんやわ。出発前にもっと入念にチェックせないかんわ。

などと言われ…「う〜ん、分かるんやけど。それが簡単にできたら苦労はせんのやけど。」と言いながら、再び運転を交代。

まずはドライビングポジションの確認。ボクスターのクラッチは重めなので、シートポジションがあっていないことで必要以上に変な力が入っていたのかもしれない。あと、私の場合はスニーカーが微妙に足にフィットしていなかったので、これまた合ったものを履かないといけないな。(以前、ネグローニのドライビングシューズが欲しいと思って見に行ったけど、ネグローニはMENSしかなく合うサイズが無かった)

気を取り直して出発し、シフトチェンジの一連の動作をスムーズにできるよう意識しては、ガコンと大きな変速ショックが来て、丁寧にやろうとすると、クラッチを離すのに時間がかかりすぎてもたついてしまい…

う〜ん難しい(*_*)

とりあえず1時間ほど運転したところでコンビニに入り、微妙な坂道で焦ってエンストしまくりだったけれど、なんとか駐車できた。時計を見ると、すでに13時半。2人とも昼ごはんを食べていなかったので、1分ほどで簡単に腹ごしらえし、次は夫の運転でいざ出発!

最後は芦有ドライブウェイに寄って、そこから自宅に帰ることにした。

芦有ドライブウェイへ!

年末に行った時も、芦有ドライブウェイには雪が積もっていたけれど、その日もやはり雪で、道路には「凍結注意」の看板が。「そらそうだよなー」と思いながら、東六甲展望台からふもとの料金所までを何往復かすることにした。

ただ「路面凍結が怖いなぁ」と思いながら恐る恐る運転していたので、終始3速で、坂道を延々ととろとろ運転で降りる結果に。

助手席の夫に、

っていうかこれ、何の練習なんw?

と聞かれるも、私は「もはや何が何か分からんようになってきた。もうHPもMPも無いから宿屋に泊まらないかん」と訳の分からないことを言い始め、やはりこんなに長くMT車を運転したのは初めてだったので、次第に疲れてきて(いっつも疲れて練習止めるパターンやな)

私:発進しようといくらやっても動かん、エンストする!
夫:っていうかずっとブレーキ踏んだままやん。そら動かんわ

とか

夫:ストップ!対向車来てるで!
私:全然見えへん、先に行かせてもらうわ(-_-)

という危険な状況になってきたので、練習を終了し、夫の運転で帰路についた。

ボクスター運転、気長に、焦らず

前回の練習では、ボクスターの咆哮を味わったり「こりゃ普通の道でも運転できそうだぞ〜」と自信がつきはじめていたが、この日初めて市街地でボクスターを走らせてみて「まだまだ道のりは遠いなぁ」と…痛感させられた。

加えて、夫が最近964に乗っており前よりも運転がうまくなっているので「同じクルマなのに、ドライバーによってこんなにも走りが変わる」という事実をまざまざと見せつけられ…すっかり戦意喪失してしまった(笑)さらに夫から、

今日で120kmくらい走ってるから、あと100倍運転したら、うまくなるわ

と言われ、「ひゃ、ひゃくばい…って…(;゚Д゚)」とますます気が遠くなった。まぁ、最初の頃と比べると(白目向いて泡ふきそうになってた頃)、ずいぶんと上達したんやけどなあ。

今のところ、ボクスターの走りを楽しむなら助手席に乗るほうが手っ取り早いし、パナメーラであれば、何も考えなくてもクルマがうまいことやってくれるので楽しく運転できるので、ポルシェの走りの楽しさはしばらくはそこで味わうとするか…ボクスターの運転は、焦らず、気長に、地道に頑張ることにしようと思う。(そんなこと言ってるうちにGT3ツーリングMTが納車されてしまうな)

…とこの記事を書いて2日後、空冷911(964C2)のATでドライブに行ったのだが、発進時、停止時、何も考えなくてもクルマが動くことに物足りなさを感じたと同時に、「ATの楽さに慣れってしまっては、自分がダメになってしまいそう」という感覚に陥り、MT車を恋しく感じた。まさか自分がこんな感覚になるとは…いやはや驚きである。MT練習頑張ろうw

ボクスター練習の以前の記事はこちらです。

→ボクスターGTS(MT)を乗りこなせるようになるその日まで-Vol.1
→ボクスターGTS(MT)を乗りこなせるようになるその日まで-Vol.2
→ボクスターGTS(MT)を乗りこなせるようになるその日まで-Vol.3
ボクスターGTS(MT)を乗りこなせるようになるその日まで-Vol.4

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