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本日、2023年5月10日、ポルシェは待望の718 スパイダー RSを発表した。
現時点で判明していることをまとめてみたい。
ポルシェの718シリーズの最強バージョン、718 GT4のオープントップ版ともいうべき718 スパイダー RSが発表された。
やはり、GT3エンジンを積んだオープンカーという点が最も魅力的な点だと思う。
GT3エンジンを積んだポルシェのオープンカーと言えば、過去に、991のスピードスターしかなく、それ以来の車種になる。
991のスピードスターは何度もエンジン音を聞いたことがあるが、その音色はとても美しく、現時点では最も好きなポルシェサウンドだ。今回もそれに匹敵するようなサウンドを聴かせてくれるのではないかと今から興味津々だ。
718 スパイダー RSの主なスペックは以下の通り。
まさにGT3エンジンをそのまま載せてきている。GT3エンジンと言えば、レーシングカーのGT3 CUPのエンジンそのものなので、一般的なスポーツカーのチューニングエンジンとは格が違う。一度でも味わうと、その9000rpmの咆哮に誰もが魅了されるエンジンだ
今回、そのエンジンをPDKで扱うことになる。マニュアルトランスミッションは用意されないとのこと。
個人的にはその判断は正しいと思う。GT3ツーリング(MT)を所有して良くわかったが、マニュアル操作の楽しさという点では十分に楽しめるものの、現代の超高性能GT3エンジンを扱うには、人間の操作だといくら上手い人でもその性能を引き出しきれない。なので、GT3エンジンの性能そのものを100%味わおうとすると、PDKが最適だと思う。
この車は、GT4 RSと非常に似たフロントを持っているが、エアロダイナミクスのバランスを保つためにGT4とは異なるフロントウィングを持っている。
また、GT4のようなリアスポイラーがないため、異なるフロントリップと多くの異なるアンダーボディ改良が、クルマのダウンフォースを適切にバランスさせているそうだ。さらに軽量化のためのカーボンファイバー製のパーツは至る所にあり、フードやフロントフェンダーなどだ。
車両重量においても718 Spyder RSの最軽量仕様は1410キロで、これはGT4 RSよりも軽い。
さらに718 Spyder RSのサスペンションは、最新のダンパーでGT4 RSよりもわずかにソフトに設定されており、カーブの多い山道やバックカントリーロードなど、一般道での運転を主に楽しむユーザーに向けてセッテイングされているとのこと。
休日の早朝のワインディングや、ツーリング用途に最適なオープン版のGT3と言ってよいのかもしれない。
この車には大きなダックテールスポイラーがあり、これが空力的に大きな効果をもたらしている。
フロントでの改良と連携して、オープンカーであるにもかかわらず、高速時にリフトが生じない、完全にニュートラルな状態を実現している。なかなか、オープンカーで空力が優れているクルマは少ないので、これは凄いことだ。
718 Spyder RSのサスペンションはは、さらなるハンドリングの改善と低重心を得るために、標準の718に比べ30ミリローダウンされており、より正確なステアリングフィードバックと改善されたハンドリングを得るためにボールジョイント式になっている。
さらに、PTV(Porsche Torque Vectoring )はもちろん、20インチ鍛造アルミニウムホイールが標準で、オプションでマグネシウムホイールも選べるし、さらなる軽量化を望む方にはヴァイザッハパッケージが用意されている。
718 Spyder RSの屋根はあくまでも緊急用のものだ。これは雨が降った場合や日差しが強すぎる場合に装着するためのもので、手動で取り付けることができ、約2分で設置できるとのこと。その重量はBoxsterのトップよりも16キロ軽く、完全に取り外すことが可能だ。
兄弟車であるGT4 RSが発表された時に注目されたエアインテークだが、スパイダー RSの場合も特徴的なエアインテークが備わる。
運転席と助手席のすぐ後ろに位置してあり、エンジン音を強調してくれる。これは、ドライバーに対する音響効果を提供するためとのことだが、GT4 RSと違い、オープンボディなのであの吸気音やエンジン音がどう聴こえるのかは今から楽しみだ。
以上が、718 スパイダー RSに関する情報になる。
限定車ではないものの、なかなか、これは買えないモデルになるだろう。買えないことを前提で私も予約リストには並んでみようとは思うが、ガソリンエンジンの718の最後の真打ち登場ということで人気が出るのは間違いないだろう。