ポルシェ・ボクスター

ポルシェ 981 ボクスター・ケイマンを手放して後悔したという話

981ボクスター/ケイマン

昨年、何か新しいことを始めようと思い、youtubeチャンネルを開設した。

これまでに、クルマのエンジン音やドライブの様子を紹介してきたが、撮影や録音も大変な上に、編集もかなり時間がかかるため、気軽に更新するのが難しく、最近は全く更新してない。

それにも関わらず、定期的に皆さん見てくださっているようで、動画へコメントをいただくこともちょくちょくある。そして先日、ボクスターGTSのエンジン音の動画に、このようなコメントを頂いた。

981を手放した事を心底後悔してます…。もう2度とポルシェはこのサウンドの車は作らないから(EU環境規制)

夫に、こんなコメントを頂いたと伝えたところ、

そらそうやろなぁ…。僕もTwitterで以前から、「981ケイマンやボクスターを手放して後悔してる」とか、「これは手放せへん」っていうツイートを何件も見てるから、世の中でそう思っている人は結構いるんかもしれんなぁ。

 と言って、実際のTweetを探して見せてくれた(以下、鍵垢ではない方々のものをご紹介しております)

なるほど…!

確かに私も、わが家の981ボクスターGTSのエンジン音は大好きだ。「純粋なメカニカル音ではなく演出されている」ということで賛否両論はあるようだが、めちゃくちゃ気持ちが良いし、私は好きだ。

感激のあまり以前「もし、これを売るというなら、その場で私が買い戻すから、絶対にわが家から手放さない!」と言って、夫に笑われたことがあった。でもそのくらい、素晴らしい車だと思う。

そして現に今夫は、

「このボクスターGTSは売らへんわ。ほんまに名車やし、なんといってもこのエンジン音はすごいな。運転しててこんなに幸福度が高いクルマもなかなか無いと思う」

と言っており、昨年、かなり前にローンの返済が終わってるにもかかわらず、名義を自分名義にしてないことに気づき、ローン会社から自分名義に変更し「これでスッキリしたわ…」と感慨深けに話していた。

981ボクスターGTSを手放さなかった理由

夫は、毎日のようにカーセンサーを見て、興味のあるクルマや将来欲しいと思っているクルマについて色々情報収集しているのだが、981ボクスターGTSについてこんなことを言っていた。

2020年くらいまでは、中古車市場に状態の良い981ボクスターケイマンは結構出てたけど、最近はほんまに減ったわ。981GTSになると、ほんまに無いな。今現時点やと、981スパイダーよりも数が少ないもんな。
718が出てしばらくしてからは、高性能になった718に買い替えたりする人が増えたけど、「エンジン音に関しては981が良かった」という声が多く聞かれるようになって、そこから981を買う人が増えてきて、今こういう状態になってるんかな。
あと僕のは、「左ハンドルのMT」やからなおさら、今手放したら、もう二度と状態の良いものは手に入らんかもしれん。
実際知り合いの人が、全国のポルシェディーラーに981GTSの中古車について問い合わせたんやけど、ほんまに無いらしいわ。出たとしても、欲しいと順番待ちしている人がたくさんいるから、中古車サイトに出る前に売れてしまうらしい。
僕が買った当時は、そこまで注目度はなくて、普通に購入できたけど、まさか、今ここまで人気になるとはなぁ。

と。

そんな981ボクスターGTSが大好きな私たち夫婦だが、いっとき「ボクスターは要らないかもしれない」と思った時期があった。それは、911GT3(991型)が納車されたときと、911カブリオレ(992型)が納車されたときだ。

911GT3の性能は凄まじく、ハンドリングについても通常の911のはるかに上をいくまさにレーシングカーで、夫は、

やっぱりGT3ってすごいなぁ!この性能は、他とは格が違うわ。この刺激は病みつきになる!最近ずっとGT3に乗っていたから、久しぶりにボクスターに乗ると、なんか物足りなく思ってしまうわ…ボクスターはもう要らんのかなぁ。

などと言っていたこともあった。

また、その後、911カブリオレが納車された時も、最新のポルシェの性能は本当に素晴らしく、またカブリオレなので屋根があくということもあり、その後ボクスターで走ってみると「性能は992の方がすごいし、屋根もあくから、ボクスターに乗っても前ほど感動しないなぁ」と思ったりしていた。

ただそこから半年ほど経つと、夫婦ともに心境の変化があらわれ出した。

GT3や911の方が足回りがしっかりしていて好印象だったのに、ボクスターのしなやかさな足回りの魅力を再確認するようになったり、コーナーでのハンドリングについても、切れ込むようにグイグイ曲がる911とは違うけれど、すいっすいっと軽やかにリズミカルに曲がってくれるボクスターの走りがとても気持ちよかったり。

低速からでも聴かせてくれる伸びやかなエンジン音や、街なかでの乗り心地の良さや運転のしやすさ、そしてMTならではの楽しさ、市街地でも屋根をあけると非日常を味わえる素晴らしさなど…

どんなシーンでも楽しいボクスターの魅力を改めて実感するようになった。なので夫は

あの時、早まらんで良かったな。新型のポルシェなどに試乗すると、性能については今所有しているものの上を行っているから、「もう今の愛車はいらんかなぁ」という考えが一瞬頭をよぎったりするんやけど、そこで焦って売らずに、半年くらい待ってみるって大事やと思う。
半年たつと、また新たな魅力を発見できて「あの時売らなくてよかった」と思えることもあるからなぁ。

と言っていた。

名車の981ボクスターGTS。以前、自分のMT車に毎日乗っていた時は、MTのボクスターも思うように運転ができたけど、最近はMT車に乗る機会がめっきり減って、ボクスターに乗ると「運転が下手になったなぁ」と思うことが多い。

はやく自分のMT車が納車されて(部品が無いので生産の目処は未だにたっていないそう)、毎日乗ってまた練習して、ボクスターGTSを手足のように運転できて感激を味わえるようになりたいなぁ。