レビュー・試乗記

ポルシェ911(992)で行く四国・九州ツーリング③

911とフェリーに乗って四国から九州へ

目覚ましを5時にセットしていたが、それよりも早く目が覚めてた。昨晩はかなり雨が降ったようだが、今朝は雨も上がり清々しい空気だ。

早速、身支度を整え、AM6:20のフェリーに間に合うよう余裕を持って出発する。

ホテルは住宅街のど真ん中なので、早朝に911のエンジンをかけるのはかなり気が引ける。クルマに乗り込み、ナビもセットして、シートベルトも着用、すぐに発進できる態勢にしてエンジンに火を入れる。

グォン!!ボボボー』という爆音が聞こえるやいなや、911は逃げるように西予市内を後にした。

夜明け前に911を運転するというのは、本当に気持ちがいい。交通量が少なく、あらゆる道が快走路になる。屋根を開けて、新鮮な朝の空気を味わいながら、八幡浜のフェリーターミナルに到着した。

早速、窓口で切符を購入。八幡浜~別府航路の2等客室、911は5m未満なので13,960円になる。インターネット割引が使えるとのことだったが、クレジットカード払いだと駄目らしい。

911と共にフェリーに乗船。どこのフェリーでも、ポルシェは必要以上に係員の方がフロントリップを擦らないよう見ていてくれるので安心だ。

クルマから降りて、船内に上がる。所要時間は約2時間50分。四国から九州に行くだけなのに、結構長く、新幹線で行く東京-大阪間より長い。あいにく客室はGWでとても混んでて、すし詰め状態なので近寄らない。

ロビーのソファーに陣取り、船の窓からの景色や、展望デッキからの景色を見ながら過ごした。

九州上陸

AM9:00、別府港に到着。911に戻り、いよいよ九州の旅の始まりだ。

まずは別府の温泉街を抜け、由布院方面を目指す。K11を走り、右手に雄大な由布院を眺めながら、やまなみハイウェイを快走する。この辺りは本当に景色もよく道も最高だ。ただ残念なのが、いつも交通量は多い。

途中の狭霧台(さぎりだい)駐車場で休憩をはさみながら、阿蘇方面へ向けて南下する。あいにくここも交通量が多くて、マイペースで走れない。半ば諦めて所々にある駐車スペースで停車。遅い車を先に行かせてから走るというのを繰り返しR442まで南下した。

R442で右折して、ファームロードを北上した。ファームロードはとても交通量も少ない快走路で、この周辺ではお気に入りの道の一つだ。常にスポーツモードで、気持ち回転高めにして911を走らせる。途中、農場の近くで休憩をはさみながら、以前、ボクスターで来たルートをトレースする。

wataさんの『wata』と書いてあるのかと一瞬、ビックリした!ついにwata公認道路になったのかと(笑)

そろそろ、どこかでランチにしたいが、店も何も無い。調べてみると、ローズヒルあまがせという施設があったので、とりあえず寄ってみる。

バラ園などもあり、とても綺麗な公園の施設だ。その中に人が多く並んでいるピザの移動販売車があったので、そこでピザでも買おうとしたが、全く列が進まない。

5分、10分と時間が経つ。もう無理だ。並ぶのが何よりも嫌いな私には耐えられない。

せめて、注文だけでも聞けばお客さんを逃がすこともないのに、もったいないなぁ」と思いながら、この場所を後にした。

生月島サンセットウェイ

今日の最終目的地は生月島だ。そのため、九州を横に横断しないといけない。単に高速を使うのは面白くないので、できるだけ下道を選ぶ。蜂の巣湖の西岸を南下して、R442を再度、西へと進む。道の駅・鯛生金山でやっとランチにありつけると思ったが、ここもレストランは激混み。どうしても待つのが無理な性分なので、ここもスルー。

この日は25℃に近く、さすがにシートベンチレーションをONにした

もう、空腹などどうでもよくなってきたので、先を急ぐ。

久留米市に入り、交通量も多くなってきたのでさすがに高速を使ってワープ。一気に佐世保を経由して平戸方面を目指す。K227は交通量はそれなりにあるが、ハイペースで流れる快走路だ。

どうもこの辺りのクルマはペースが良い。ダラダラ走る人が少ないというか、皆、しっかりとアクセルを踏んで、意思を持って走っているので交通の流れがスムーズだ。

K19の気持ちの良いワインディングを堪能していると生月島が近づいてきた。

生月大橋を渡り、島の南側から西岸の生月島サンセットウェイを走る。ここはクルマのCMでもよく使われ、最近もホンダ・フィットのCMで使用されるほどの名道だ。

確かにここは素晴らしい。日本だとどこもかしこもガードレールがあるが、ここには無い。簡単なワイヤーが張ってあるだけで、草がガードレールのような役割をはたしてくれている。

しかも、私が行ったタイミングは夕暮れ時で、海も空もとても美しい。ここは911のエンジン音を聴きながら走る道ではない。あくまで静かに、ゆったりと景色を楽しみながら走る道だ。ぜひ、ここはオープンカーで来て欲しい。もちろんクーペでも良いが、オープンカーなら、この道の魅力がさらに倍増すること間違いなしだ。

あまりに美しく良い道だったので、時間を忘れて2往復ほどしてしまった。

後ろ髪を引かれる思いだが、生月島を後にして、今夜の宿を目指す。

しかし、ここでナビを見てビックリ。あと2時間ほどかかると出ている。ホテルは大村市に取っていたのだが、そんなにかかるとは思ってもいなかった。

一方で、まだ2時間も911を運転できるのか、という喜びも噛みしめながら、真っ暗な高速を南下。ホテルに着いたのは21時であった。よく考えれば、この日は朝の5時30分から運転しているので、計15時間半ほどツーリングしていることになる。我ながら狂っている(笑)

今回のルートマップ

(前回のルートマップに付け加えています)

前回までの記事はこちら