ポルシェ・ケイマン

中古車のポルシェ ボクスター/ケイマン(981型)購入検討者のためのバイヤーズガイド

981ボクスターオーナーの夫が、こんな記事を買いてくれた。よろしければ、ぜひご覧ください。

新車の718か、中古の981か?

新車で718ボクスター/ケイマンを買うか、それとも先代の981型ボクスター/ケイマンを買うか、で悩まれている人は多いだろう。

そこで、981型の中古車ボクスター/ケイマンについて、981ボクスターオーナーである私の視点から981についての情報を整理した上で、中古車を買う際のアドバイスやポイントなどをまとめてみたい。

981型 ボクスター/ケイマン

981型の登場は2012年になる。実際に日本に入ってきているのは2013年式からが多い。左右ハンドルが選べて、PDKもしくはMTが選択可能だ。しかし、MTとなるとグッと少なくなり、当記事の執筆時点でカーセンサーの在庫を見ると、ボクスターだと全69台中16台しかないので、MTを狙っている人は良いタマを見つけたら即決した方が良いかもしれない。

グレードとしては、素のボクスター、ケイマンと、それぞれSが用意され、2グレード体制で、大きな違いは、エンジンだ。素の2706ccに対して、Sは3436ccになる。

それぞれ、エンジンスペックとしては以下の通りだ。

グレード 最高出力 最大トルク 新車本体価格
(PDKの最終年式のもの)
ボクスター 265PS/6700rpm 28.6kgm[280Nm]/4500-6500rpm 6,870,000
ボクスターS 315PS/6,700rpm 36.7kgm[360Nm]/4500~5800rpm 8,430,000
ケイマン 275ps/7400rpm 29.6kgm[290Nm]/4500~6500rpm 6,780,000
ケイマンS 325ps/7400rpm 37.7kgm[370Nm]/4500-5800rpm 8,440,000

このように見ると、ボクスターよりケイマンの方が僅かに出力が上だ。当時のポルシェはボクスターに対して、ケイマンの方が上というヒエラルキーにしていたため、こうなっていると言われている。(718からは同じになった)

ケイマンとボクスターの違い

何と言ってもこの両車の違いは、オープンボディーか、クローズドボディの違いになる。981型の捩じり剛性はケイマンは40000Nm/度に対してボクスターは17000Nm/度と言われており、剛性という点ではケイマンが有利だ。

ポルシェ ケイマンGT4

もしサーキット走行なども視野に入れているなら、ケイマンを選んだほうが良いと思うが、一般道メインならボクスターで十分だ。いや、ボクスターオーナーとして言わせてもらうと、ボディの緩さなどは全く感じないと断言しておく。今まで乗った他メーカーの同クラスのどんな車種よりもしっかりしている。

それに幌を開けた時の非日常感はオープンカーにしか味わえないものだと思う。屋根さえあければ、渋滞すら楽しくなる。これがオープンカーの醍醐味だ。

GTSとスパイダー、そしてGT4

2014年には、Sモデルをさらに強力にしたGTSモデルが発売になり、2015年にはボクスターはスパイダー、ケイマンはGT4というトップグレードが発売された。

グレード 最高出力 最大トルク 新車本体価格
(PDKの最終年式のもの)
ボクスターGTS 330ps/6700rpm 37.7kgm[370Nm]/4500~5800rpm 9,660,000
ボクスター スパイダー 375ps/6700rpm 42.8kgm[420Nm]/4750〜6000rpm 10,120,000(MTのみ)
ケイマンGTS 340ps/7400rpm 38.7kgm[380Nm]/4750~5800rpm 9,790,000
ケイマンGT4 385ps/7400rpm 42.8kgm[420Nm]/4750~6000rpm 10,640,000(MTのみ)

GTSの主な特徴としてはフロントやリアの専用エアロ、スポーツクロノパッケージ、スポーツエグゾースト、10mm低いPASM、アルカンターラとレーザーのインテリア、20インチのカレラS ホイール、スポーツシートなどが標準装備される。

GT4はサーキット走行も視野に入れた仕様で、ポルシェのGTチームによって開発されたモデルになる。GT3から流用された大径のブレーキシステムと、30mm車高を下げたシャシー、エンジンフード前方に追加されたエアアウトレット、およびリアウイングなどが特徴だ。

スパイダーについては、GT4と基本的に同じだが、あくまでもストリート向けの仕様となっている。完全新設計のスポーツサスペンションが装備されていて、PASMは設定がない。レギュラーのボクスターとは異なり、幌は手動の軽量なものが装備され、背中のドーム型のトランクの中に収まる。

モデル後期の特別仕様車「ブラックエディション」

ブラックエディションは981型も後半になった2015年に発売された特別エディションだ。2.7Lの素のモデルをベースに、内外装は黒を基調にしたモデル。

ケイマン、ボクスターにそれぞれ設定されており、自動防眩ミラー、レインセンサー、クルーズコントロール、フロントとリアのパークアシストシステム、およびスポーツデザインステアリングホイール、20インチ カレラ クラシック ホイール、PDLS(ポルシェ・ダイナミック・ライトシステム)を含むバイキセノンヘッドライト、2ゾーンクライメートコントロールとシートヒーターなどが標準で備わる。

素のモデルに快適系のオプションを標準で付けたものなので、とてもお買い得だ。リセールもやや高めなので、もし良いタマがあれば、おすすめのグレードだと言える。

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