フライングスパーに乗り換えた先輩

先日、10年来お世話になっている経営者の先輩とお話していた時、「そうそう、クルマ買い替えてん」とおっしゃった。初めて出会った頃はBMW7シリーズが好きでずっと乗り継いでこられたが、ある時テスラを試乗してみたところ「めっちゃ速かった」ということでテスラに乗り換えるなどされていた。

そのような愛車遍歴の先輩なので「またBMWに戻られたのかなぁ…」と思いつつ何を買われたか聞いてみたところ、

この前まではベンツに乗っててんけどな。同じような大きなセダンの、ベントレーの、なんちゃら、フライ、スーパーというやつに乗り換えたんや。

とおっしゃった。私が「フライングスパーですか？」と聞くと、

いや、なんちゃら、フライ、スーパーっていうやつや。

と…。それはきっと、フライングスパーではないかなぁ…w

＊画像出典：BENTLY「フライングスパー」

続けて先輩は、

ベントレーはええんやけどな、やっぱりベンツのほうが良かったわ。快適な機能や装備が最初からたくさんついているやろ。ベントレーはベンツの倍ほどの値段したけど、ベンツほどの機能がついているわけではないわ。まぁ、英国紳士が乗るクルマという雰囲気はお洒落でええんやけどな。

と。

すごいな…今までに、色々な方からクルマを購入した話を聞いてきたけれど、車名がおぼろげのまま高級車を購入したという話は初めて聞いた。

その後夫に、この話を伝えたところ、

そやなぁ。クルマやスポーツカーが好きな人や、僕の周りの人たちは、何を買うにしても調べまくってこだわって買うけど、世の中の多くの人は、そんなにクルマに強いこだわりを持って買うわけじゃないからなぁ。
「速い」「かっこいい」「車内が快適」といった部分は分かりやすい特徴やし、そこに価値を感じて買う人は多いと思うで。

と言っていた。

走りを追求するカーライフ

確かに、両親がクルマを買い替えた時や、先日義理の妹がクルマを買った時も、事前にそこまで詳しく調べていたわけではないにも関わらず、見に行ったその日にデザインなどが気に入って即決していたようだ。（私も人のこと言えないけど…）

私は、一番身近にいる夫がクルマ好きで、このブログを初めてからはさらにクルマ好きの方が周りに増えた。

クルマを新車で買う時には、仕様やオプションにこだわったり、毎日のようにカーセンサーを眺めて気に入ったモデルが出るのを待ち構えていたり…そういう話を聞く度「世の中はそんな人ばっかりなんだなぁ…」と思ってしまっていたけれど、私はむしろマイナーな人たちの中にいたのだということを今回思い知った。

そう考えると、パナメーラより、快適で乗り心地もよく装備の充実したレクサスLCやメルセデスベンツのSクラスが売れるのは当然だし、逆にレクサスやメルセデスベンツに乗っていた人がポルシェに乗ると、あまりに快適装備がついていないので不満に感じるということもよく分かるなぁ。

昔の私であれば、走りより「快適仕様」や扱いやすさを絶対重視していた。

でも数年前から夫にクルマについて色々教わり（洗脳されてw）、ポルシェのドライビングスクールに参加したり、MT車を運転するようになったり、自宅から富士スピードウェイまでの往復を何度も一人で走ったりしているうちに、「クルマの走りへの信頼性」が、今の自分には最も重要なポイントだと思うようになった。

もしかしたら10年後には私も「やっぱりクルマは快適なのが一番」と言っているかもしれないけれど、今は、クルマの走りを存分に楽しみながら、自分たちにあったカーライフを送っていけたらと思う。