ポルシェよりも、スイスポに乗る

現在わが家には、ボクスターGTS（981）、911（964,991,992）、カイエンといったポルシェがある。ただ自宅の駐車場におけるのは2台までなので、普段は、駅前や夫の会社の近くの駐車場といったバラバラの場所に停めていて、夫が定期的に入れ替えをしている。

そして私はというと、普段はどこに行くにも、自分の愛車のスイフトスポーツに乗る。ポルシェで行くことは、ほぼない。

そんな私の様子を見て夫は、

「今ボクスターが家の駐車場にあるから、乗ってきたら？」
「GT3（以前わが家にあった頃は）乗ってみぃや！芦有ドライブウェイでも行ってきたら！？」
「９９１GTS、納車直後以来乗ってへんやん、乗ってもええで？」

などと言ってくるが、私が全く乗ろうとしないので、

いやもう、何でなん！こんなに自由にポルシェに乗れる環境やのにもったいない…。僕やったら、嬉しくて毎日乗りまくるで。クルマ好きからしたらありえへんわ〜。

と、残念そうに言うことがよくあった。

なぜ、こんなにもポルシェに乗ろうとしないのか…自分なりに当時は、「まだ子どもが小さくて育児も大変だから、乗る気にならないのかもなぁ」「私は近所のスーパーや幼稚園のお迎えしか行かないのに、そのためにポルシェを出動させるなんて、やっぱり大げさだもんなぁ」などと思っていたのだが…

先日、Twitterのスペースで夫婦で話をしていた時、その謎が解けた。

大切なポルシェたち

私が、わが家のポルシェに乗らない理由は「ポルシェは、夫が死ぬほど大切にしているもの」だからだ。

先日スペースで話している時に「なぜポルシェが家にあるのに、頑なに乗らないのか」と夫に改めて聞かれ、私はこんな風に答えた。

「いやだってさ、夫が大事に大事にしているポルシェに乗って、万が一傷でもつけようもんなら大変やん。私はちょっと近所走るくらいなんやから、あえてそんなリスク取る必要ない。だったら乗らんとこうって思うわ」

と。

すると夫は「なるほど…それが、今までわが家のポルシェに乗らんかった一番の理由なのかもしれんなぁ」と言った。

確かに…そうだ。

夫は、自分の愛車たちを、本当に大切にしている。クルマを運転することが好きなので、色々な道を走りに行き、クルマがどろどろになることもよくあるが、すぐに自分で洗車して、綺麗に保っている。

クルマの乗り降りも、運転席のシートの外側のサイドサポートがすれないように丁寧だし、ドアを閉めるときも最後までドアハンドルを握って閉めているし、車内も常に綺麗にしている。

自分で頑張って稼いで手にした、大事な大事な愛車たちなんだなぁと、旗から見ていても思う。

一方の私はというと、残念ながら、クルマを丁重に扱うタイプではない。

愛車のスイスポはとても気に入っているけれど、青空駐車場に停めており、常にドロドロ状態だ。車内にも、落ち葉やら砂やらがいっぱい落ちている。ダッシュボードも、砂だらけの子どもたちの靴がガンガンあたって、常に汚れている。

たまに拭いたりもするが、基本いつも汚い。（そんな大々的に言う話ではないのだが…）

自分の愛車なのだが、そのあたりはあまり気にならない性格だ。

だから、こんなクルマの扱いの雑な私が、夫が大事に大事にしているポルシェに乗るのは、気が引けてしまう。

もし私が逆の立場なら…ポルシェに限らず、自分が大切にしているものを雑に扱われたら、やっぱりいい気はしないもんなぁ。

以前わが家にあったパナメーラは、大好きで毎日のように乗っていたが、これは夫が「パナメーラは家族カーとして乗ろう（趣味車ではなく）」と言って購入したので、私もよく乗っていたんだろうなぁと思う。

いつか、マイポルシェを

こういった話をスペースで話していたところ、夫にこんな風に言われた。

前から、「なんでも自分で買いたい」「自分の力でやりたい」といったことをよく言うよな。与えられるのが好きじゃないというか、男っぽいというか…。そのあたりが、一般的な奥さんの感覚とちょっと違う気がするわぁ。

と。

確かに、男っぽいというか、可愛げのない性格だなぁと思う（笑）

私は、少し厳しめの両親のもとで育った。「友達がやっているから」という理由で何かが欲しいと言っても、まずOKしてもらえることは無かった。

中学生の時、周りのみんながポケベルを持っていたので、私もポケベルが欲しいと父親に申し出たところ、当然反対された。そして「私はなぜポケベルが欲しいのか、ポケベルを手にすることでどのようなメリットがあるのか」をプレゼンして、誓約書を書いて、やっとの思いで買ってもらった時には、すでに周りはPHSに移行し始めていた（爆）

なので、大学生になってからは「私のお金でやるから、文句無いよね！」という状況を作るべく、たくさんバイトをして、やりたいことは全部自分のお金でやる、という形でやってきた。

そして「はやく社会人になって、たくさん稼げるようになって、自由に好きなことができるようになりたい」と、ずっと思っていた。

そういった環境で育ったので、このブログを始めた時から「将来自分でポルシェを買う」という目標を立てていたのも、自分のお金で買うことで、気兼ねなく、自由にポルシェに乗れる環境を作りたいという潜在意識が働いていたからかもしれない。

きっと私がポルシェを買った日には、どろどろな状態でガシガシ使うんだろうなぁ。目指せキアヌ・リーブスで、頑張ろうと思う（笑）